●2016年8月上旬
術前検査結果説明日。
病状については、前回のMRI検査結果でおおよそのことが既に判明済みなので、さほど緊張はしなかった。
とはいえ、やはり気になるのは造影CTの検査結果。
MRIには映らなかった異常があったらどうしよう。全身転移しまくってたらどうしよう……と、いろいろ不安に駆られていた。
診察室に入ってすぐ、先生が言ったのは「やはり奇形腫で間違いないです」ということだった。
転移やその他の異常については何の言及もなかったので、問題なかったのだろうと解釈した。
CT画像を探してパソコンの画面を盗み見たが、胸部のものらしき画像は見つかったものの、骨盤部のは無さそうだった。残念。
そしてあらためて手術方式について確認。
「片側の卵巣を全摘出ということでしたが、それでいいですか?」
「はい。お願いします」
「それでは術中迅速病理診断で良性と出た場合は、片側の卵巣卵管のみを取り出します。境界悪性以上と出た場合は、その他に大網と虫垂を取ります」
「迅速病理診断で良性でも、後から悪性と出ることもあるんですよね? それなら良性の場合でも、大網と虫垂を取った方が……」
だって、ぶっちゃけ特にいらない臓器なんでしょ?(◉◞౪◟◉`)
と、素人思考を炸裂させる私に、先生は「取ってくれと言われて、はい取りますというわけにはいかないものなんですよ」と、前回両卵巣と子宮全摘出を頼んだときと同じような反応をしていた。
医学界には、「たとえ患者の希望があっても、健康な臓器はむやみにとっちゃいけない」という決まりがあるんだろうか。
それならしょうがないので、迅速診の結果が正しく出てくれることを祈るしかない。
この日で、入院前の婦人科の外来診察は終了となった。
残るは麻酔科の診察のみ。