●2016年7月下旬

 

MRI検査の結果説明の2日後、一通りの術前検査を済ませることになった。

オーダーは以下。

 

・採血

・採尿

・心電図

・肺機能検査

・造影CT

 

胃カメラや大腸カメラはなし。

 

●採血、採尿

 

今回の採血はスピッツ7本分。

普通にしてると血の勢いが足りなかったので、腕を伸ばしてなるべく手首の方を下げるようにしながら血を取ってもらった。

看護師さんに「手術が決まってるんですか?」と聞かれて、あらためて自分の置かれている状況の深刻さを実感して何ともいえない気分になった。

 

採尿は特筆することなし。

ただ、頻尿気味だったにも関わらず何故かその時はなかなか尿意を感じず、1リットルの水をがぶ飲みする羽目になった。

 

●心電図

 

これも特に目新しさのない検査だった。

思いの外短時間の計測だった。1分も寝ていなかったような気がする。

 

●肺機能検査

 

何気に一番きつかったのがこれだと思う。

痛いとかはないのだが、何度も全力で息を吸ったり吐いたりするのでクタクタだった。

完全に息を吐ききった後も、10秒ほど息を吐き続けなければならなかったのがしんどかった。窒息寸前だった。

検査は2種類×2回ずつで、計4回の測定。

私の前にやっていたおじいさんは上手くできなかったのか、何度もやり直しをくらっててかわいそうだった。

 

●造影CT(胸部、腹部、骨盤)

 

やる前に一番ビビってたやつ。

単純CTの経験はあるものの、造影剤使用は初だったので未知の恐怖という感じだった。

造影剤の副作用で「場合によっては死ぬ」というような注意事項を見たときには、もうやめたいとすら思った。

 

検査はまず、着替えた後に点滴のルート確保から。

その点滴にもう造影剤が入ってるのかと思ってビクビクしてたのだが、聞いたところ「これはただの生理食塩水。造影剤は検査中に一番良いタイミングで入れるからね」と優しく諭された。

 

しばらく待ち時間があった後、検査室へ。

台の上に仰向けになり、まずは造影剤を入れない状態で2度輪の中を通過する。

その後造影剤注入。

すでに点滴をされている状態なので注射時の痛み等はないが、噂通り体がじわーっと温かくなる感覚があった。

下半身の方まで熱くなっていくので、「なんか漏らしちゃったような感じがしますね」と言ったら、技師の方に「皆さんそうなるみたいですよ」と笑われた。

この現象は1分と経たず収まった。想像していたよりもあっさりとした副作用だったので一安心。

それからまた2度輪切り。

MRIのように長時間じっとしているというものではないので、大体10分弱ほどで検査は終わった。

検査後は造影剤排出のため、なるべくたくさん水分を取って尿を出すようにした方がいいらしい。

 

この造影CT検査で、癌の転移状況がわかるとのことだった。

また気をもみながら、一週間後の検査結果を待つことになった。