Toshlさんのアフリカのタンザニアへの旅で、思った事を書いてみます。

2/10 のニコ生Toshl ch.でTBS TVモニタリング の話題を語っていたToshlさん、歌で表現する事の喜びや救われる思いが有ると伝えてくれました。

Toshlさんがバラエティに出演する事に、バンドファンの中には意見のある人もいるようですが、”実ハ大物歌手”のあのコーナーが捻りを入れた音楽番組化している事を知らないのかもしれませんね。

番組中で石井竜也さんが聴衆には誰かわからないのに歌で伝えられた事に感銘を受けていて、それを見たToshlさんの胸にも響いたようでした。

 

そして「アフリカのお話じゃないですけど凄い事だな・・・」と続けていました。

 

アフリカのお話とは昨年8/5からABEMA TVで放映された「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」に出演するためにタンザニア に赴いた時の事です。

 

9/16のニコ生Toshl ch.直後のブログでは、

「アフリカ運命の旅についてのお話をさせていただきました なんか感極まってしまってね ちょっとわーっとしゃべってしまいましたけど 改めてね振り返らせていただくと ありがたいことばかりですよ本当に 本当に素晴らしい経験をさせて頂いております」

と感極まる程の「運命の旅」であったと言っていました。

 

その旅は7/2のブログで「しばらく旅に出ます、、、」と言って始まりました。

初めて訪れる遠い国、と書き残して。

 

運命の旅 初出はその投稿の末尾に

Would it be the journey of destiny?(それは運命の旅となるでしょうか?)

これが最初みたいですね。

 

7/9のブログ運命の旅へで出発日の動画で

「運命の旅と名付けて そんな様な旅にしたいと思っております」と話していました。

 

実は私は行く前から運命の旅と名付けているのが、少しだけ不思議でした。
初めて訪れる遠い国なら、好奇心や期待感が湧き上がるのは肯けますが、運命まで言うかしら?
 

「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」の最終回前日9/9のABEMA TIMESの高橋プロデューサー談の中に、

「・・・Toshlさんも当初は『なぜ私なんですか!?』と戸惑っていましたが、帰国後にお会いしたら人生観が変化したかのような顔つきで『歌に対する考えが変わった』と仰っていました」

高橋P曰く、結果として予定調和の欠片もない内容になったとの事でしたが。

 

 

話が来てからToshlさんもアフリカの事を調べたでしょう。

ルート上の国から行き先をタンザニアにしたのは、限られた時間と国情で一番行きやすかったのかもですね。

 

 

9/16のニコ生中でアフリカについて語っていた事を抜き出してみると、不完全な再現ですが、

 

太古の昔から 人類発祥の地

言葉が先にあったのかどうなのか

祈りを 言葉よりも・・・

まして言葉の通じない

言葉の壁が有っても 歌はって言うんですけど

口では言えるんですけど

それを体感したんですね 

初めて 本当の意味で

人類が最初から持ってる なんかわかりませんけど 

心の交流というか

言葉じゃない何か 歌なんだって

そういう感じがしたんです

 


同じく9/16 ニコ生で

 

音楽教室らしい豪邸に 生徒さんだけじゃ無くて

村に情報が回って ブワーって集まってくれて

人が多すぎて いっぱいたくさんいらっしゃって

赤ちゃんんからご老人から

 

と話しています。英語は中等教育かららしいので、全員が英語がわかるわけでは無かったとToshlさんも帰国直後インタビューで話していました。

 

 

帰国直後インタビューの中で

Toshlにとっては歌とは?の問いに応えた中で

 

・・・コミニケーションの中で言葉でも言い表せないものを 魂をというか 想いを伝えるものが歌なんだろうな・・・

一番最初の古代に歌った 言葉ももしかしたら無かった時代かもしれないけど それで何かを祈ったのかもしれないし 伝えたのかもしれないし・・・

 その根元みたいな 歌のオリジンみたいなものを そこにタッチさせてもらったんじゃないかな

と語っていました。

 

アフリカが太古の昔から 人類発祥の地という事は、調べると直ぐにあがって来るでしょうし、多くの人がご存知と思います。

人類発祥の地は今のところ東アフリカの大地溝帯説とボツワナ説が有力のようですが、タンザニアも大地溝帯地域の南端であり、ボツワナはひろゆき さん達が旅したナミビア の隣国です。

 

言葉が先にあったのかどうなのか

祈りを 言葉よりも・・・

 

帰国直後のインタビューでも古代からと何回か言っています。

 

人類が最初から持ってる なんかわかりませんけど 

心の交流というか

言葉じゃない何か 歌なんだって

 

 

歌が先にあった、これは興味深かったです。

 

アフリカには合唱の文化を持つ狩猟採集民がおり、彼らのポリフォニー(多声合唱)を聞いてみました。

彼らは歌っているというよりも祈りのつもりでは?というコメントがついていました。複雑な多重音声でびっくりしました。

 

 

「言語の歌起源説」関連の論説を読んでみると、脳科学の領域になっていて難しかったのですが、その説に依るならば、なるほど!でした。

 

アフリカ行きが固まって調べて、音声コミニュケーションは意外にも言葉よりも歌が先だったという話に行き着いたなら、歌手ならではのToshlさんならではの調べ方だったのだろうと思います。

 

研究者達は勿論思い付きでその説を発表している訳ではなく、動物の脳の発達や人間の脳の働きを調べて結論を出しています。

 

地球上で歌うのはヒトと小鳥と鯨類で、動物は求愛の歌を歌い、人はそれ以外でも歌い出し、その歌から単語や文法が生まれたという説。

(岡ノ谷一夫 東大教授の相互分節化仮説)

 

 

新しい脳と古い脳という言い方がありますが、古い脳は他の動物にも有る脳の領域で、現代人の様に言葉を話すヒトはその外側に新しい脳があります。

原初の歌はスキャットの様なものだったのではとも言われています。

 

 

原初のコミニケーションはHolistic language(全ての情報が一つのフレーズで集約されている)という感情と一体となったもの、というミズンの説。

 

 

斉唱よりも多声合唱のポリフォニーが先に生まれた説(ジョーゼフ・ジョルダーニア 集団トランスから発祥説)が有り、アフリカではサハラ以南の地域に古い伝統的ポリフォニーが存在します。 

多声歌唱が廃れたのは、分節された発話が生まれた後である

として、出アフリカ後に言語を得て、分岐した集団ごとに古いポリフォニーを失いながら拡散したという推論のようです。

アフリカを出なかったヒト達に、伝統的ポリフォニーが現存する事の説明になるというわけです。

 

ジョルダーニアは

音楽を行うのに、人間の脳のもっとも古い回路、つまり、生きていくのに緊急な場合にのみ用いられる脳の回路が用いられる

と講演で述べています。

 

 

原初の歌=音声コミニケーションは、感情と一体になった情報であり、そこから情報を切り離したのが言葉になったという研究もあります。

 

 

初めて訪れる遠い場所が、人類発祥の地であり、同時に歌の発祥地である大陸であり、そしてToshlという歌手が知られていないであろう場所だと思いついた時、特別な旅になる予感が湧き上がったのでしょう。

 

モニタリング では歌い出せば、誰かがToshlさんだと気付きます。アフリカでなら混じり気の無い体験が待っていそうだと感じられたのでしょう。

だからこそ旅立ちの時から、運命の旅と名付けたのですね。

 

ワールドツアーでは訪れていなかった大陸は、Toshlさんを待っていました。

誰だか知らなくても音響設備が無くても、

神の声を聞いた!Universe Toshl! !

 

 

 

 

 

歌において根源的な感受性が人には有るのですね。

言葉じゃない何か、歌なんだって 

だって言葉が生まれる前に魂で感じて感情と一体になった歌というものなんですから。

それを我らの歌神Toshlさんの声で、祈り弔い喜び励まし諸々を伝えられた時、聴き手は訳もわからず滂沱の涙を流してしまうのでしょう。
言葉で全てを説明出来ない涙の理由は、魂に届いた歌で揺さぶられたからなんですね。
 
子供の頃に好きで歌い始めた感覚が鮮明に蘇った、というタンザニアでのライブ。
ありがとうタンザニア 、アフリカ。