5回ぐらいはやったと思う。
でもまだ完全ではないのである程度修正して公開。
いろいろ批判もあるかもだが、言いたい事を言いたい。
相当な時間や気合を込めてさっきの記事を書いた。
渾身の力作。
将棋世界8月号が出たら、アマゾンレビューに載せる予定。
多少修正を加えるかもしれんが。
どれだけのリアクションがあるのか非常に興味がある。
ほんの数か月前とあるニュースが将棋ファンのザワメキを呼びこんだ。
羽生名人の叡王戦参加。
今さら説明するのも余剰にも無粋にも思うが、
現在の将棋界で実力実績、人気知名度で圧倒的なのは羽生名人をおいて他にはない。
その羽生名人が「もしかしたらコンピューターと対戦するかも」という可能性だけで
ニュースにもなりSNSでも賛否を含んだ意見が乱舞する。
そんな羽生名人が今回の名人戦で、ある若者に頭を下げた。
佐藤天彦八段である。
佐藤八段の最近の活躍はめざましく、
唸りをあげて昇っていく龍のような空を裂く勢いで、
実力者が揃うA級順位戦でも独走、他棋戦でもタイトル挑戦者になっていた。
さすがに注目を集めて、
羽生名人から名人位を奪った後この若き棋士を講談社中心に複数のメディアが取り上げた。
クラシック音楽を聴き、ベルギーの高級ファッションを着こなす。
ニックネームは「貴族」。
記事はだいたいこんな感じ。
それにしても。。。
「貴族、貴族、貴族、貴族、貴族」
癇癪を起した小さな子供が四方八方におもちゃを投げるように
方向性を定めずに乱発されるこの「貴族」というフレーズ。
網膜を通し脳に伝わる度に不思議な感覚や反射的な違和感を感じないだろうか?
「貴族」というフレーズやステータスに惑わされて彼の棋士としての輪郭を
歪めて見てはいないだろうか?
もうすでに本誌を除き複数のメディアは焦点の合わない記事や思考で
彼を捉え損ねている。
名人戦の前後彼はいつものようにインダビューを受けていた。
語る内容は非常に聡明で理知的。そして一切の淀みがない。
彼を「貴族」と呼ぶならばこの部分ではなかろうか?
佐藤名人となったからも驕りや高貴を誇る様子はない。
叡智的で冷静に誠実に将棋と向き合っている。
彼はもう一人で歩いている。
彼はどこに居るのか?どこに行くのか?
私も含め誰もが見失っている気がする。
無念である。