業界の変化
ステンレス協会の統計によると、ステンレスの年間生産量は、
2004年の377万トンをピークとして、2007年には349万トンまで下降しています。
以前から営業でお世話になっているステンレスの企業の方にお話を伺うと、
1年ごとについて行くことが困難なほど外部環境が変化しているということです。
それらを要約すると、世界というマーケットを考えざるを得ない市場背景が見えてきます。
現在、彼らは日本の工場で生産したステンレスを国内流通、または輸出するビジネスを展開しています。
しかし、今後数年間で大きなニーズの伸びが期待される中国市場・欧州市場では、
自国内での生産を向上させるため、海外生産メーカーが次々と進出し、
需給バランスを変化させようとしています。
当然、日本国内で生産されるステンレスは輸送コストを含め、海外産よりも高価になるため、
世界競争で戦うことが難しくなるという認識を持っています。
このような状況だけ伺うと、惨憺たる気持ちになりそうですが、
そのお客さんは自社の強みをきちんと整理して、経営方針を立てられているようです。
①豊富なキャッシュを利用した設備生産投資、および海外進出の検討
これは、先日まで続いていたステンレス市場の好景気を受け、
蓄えたキャッシュを国内・海外への設備増強へ振り分けるということです。
これにより国際競争力を増強し、海外での競争にも戦える力をつけようという狙いです。
②ニッケルの市場動向に左右されない新しい素材の開発
ステンレスには必ずニッケルが含まれているのですが、
昨年までどのメーカーも市場価格の乱高下に悩まされていました。
そこで、そのメーカーはニッケルの市場価格に影響されにくい素材を開発し、
日本、海外へ向けて提供し始めました。
現在この素材を作れるメーカーは日本にこの会社さんしかいないそうです。
③世界的に高める安全な素材へのニーズに応える
特に中国製など質の悪いものも多いステンレス業界において、
日本製のステンレスは、質の高さから非常に高い評価を受けているそうです。
今後は家電や建築だけでなく、自動車や輸送機器など、
これまで利用されていなかった部分への活用も検討されており、
高品質な素材を提供していく方針のようです。
一見、ピンチのように見える市場環境においても、
自社の強み・弱みをきちんと整理することの重要性を再度認識させられました。
国内においてもいくつかの課題を抱えられており、今後継続的に
支援ができればと考えています。
2004年の377万トンをピークとして、2007年には349万トンまで下降しています。
以前から営業でお世話になっているステンレスの企業の方にお話を伺うと、
1年ごとについて行くことが困難なほど外部環境が変化しているということです。
それらを要約すると、世界というマーケットを考えざるを得ない市場背景が見えてきます。
現在、彼らは日本の工場で生産したステンレスを国内流通、または輸出するビジネスを展開しています。
しかし、今後数年間で大きなニーズの伸びが期待される中国市場・欧州市場では、
自国内での生産を向上させるため、海外生産メーカーが次々と進出し、
需給バランスを変化させようとしています。
当然、日本国内で生産されるステンレスは輸送コストを含め、海外産よりも高価になるため、
世界競争で戦うことが難しくなるという認識を持っています。
このような状況だけ伺うと、惨憺たる気持ちになりそうですが、
そのお客さんは自社の強みをきちんと整理して、経営方針を立てられているようです。
①豊富なキャッシュを利用した設備生産投資、および海外進出の検討
これは、先日まで続いていたステンレス市場の好景気を受け、
蓄えたキャッシュを国内・海外への設備増強へ振り分けるということです。
これにより国際競争力を増強し、海外での競争にも戦える力をつけようという狙いです。
②ニッケルの市場動向に左右されない新しい素材の開発
ステンレスには必ずニッケルが含まれているのですが、
昨年までどのメーカーも市場価格の乱高下に悩まされていました。
そこで、そのメーカーはニッケルの市場価格に影響されにくい素材を開発し、
日本、海外へ向けて提供し始めました。
現在この素材を作れるメーカーは日本にこの会社さんしかいないそうです。
③世界的に高める安全な素材へのニーズに応える
特に中国製など質の悪いものも多いステンレス業界において、
日本製のステンレスは、質の高さから非常に高い評価を受けているそうです。
今後は家電や建築だけでなく、自動車や輸送機器など、
これまで利用されていなかった部分への活用も検討されており、
高品質な素材を提供していく方針のようです。
一見、ピンチのように見える市場環境においても、
自社の強み・弱みをきちんと整理することの重要性を再度認識させられました。
国内においてもいくつかの課題を抱えられており、今後継続的に
支援ができればと考えています。