世の中の流れに反対の声をあげてみる
引越を検討しています。
名古屋に住んでいたときから地震のリスクを考え、また自分自身のちょっとした考えに基づきコンクリート製のマンションに住もうと考えています。
今日も二件物件を観てきたのですがなかなか希望通りの物件というのはありませんね、まぁ住めば都とはよく言ったものだと思いますが、でも部屋を選ぶときにはできるだけ慎重になっておきたいものです。
さて、今日の本題に入ります。
「ツーバイフォーは半額」という記事があります(11月29日の日経新聞第4面より)。
反対です。
地震保険の保険料率算定に影響力のある損害保険機構が、ツーバイフォー住宅の保険料を30%以上引き下げ、逆に外壁がコンクリートの木造建物は50%あがるそうです。
理解に苦しみます。
大枠で捉えてみると、平成18年住生活基本法が交付されました。この法律のポイントはいくつかありますが、この記事と関連するポイントは、「量から質へ」住宅に関する国策が変更されたことです。
戦後の荒廃した国を立て直すために、政府は国民に住宅をということから住宅を供給するための施策、機関などを作り対応してきました。
が、経済発展とともに住宅供給率はほぼ飽和化しつつあり、今後は「質を目指そう」と。
中古住宅市場の拡大を目指したり、住宅そのものの耐久性を挙げようとの法律です。詳しくはこちらで
今回の保険料基準の変更はこの住生活基本法の大きな流れの一つだと思われますが、しかし、表面的ではないかとも同時に思うのです。
僕が疑問に思ってしまう一番の理由は「質」の定義は何になるかという答えが明確ではないことです。。
僕は「質」の定義が曖昧なまま保険料率変更は反対します、と。
一般論ですが、ツーバイフォー工法は耐震性に優れていると言われます。この点から考えると、住宅の耐久性は高くなり、質が上がったかのように思います。しかし、ツーバイフォー住宅は設計に制約があるのも一つの特徴です。
比較して、木造軸組み工法は耐震性に劣ると(ツーバイフォー工法を主とする企業、団体から)言われていますが、多くの企業の努力からすでに耐震性に劣るというようなことはないようです。
また設計の自由度が高く施主の好きなアレンジが可能であり、個性的な住宅が建ちやすいのです。
簡単にまとめるといかのようになります。
【耐震性】
・ツーバイフォー :○
・木造軸組み :△(×ではない)
【設計の自由度】
・ツーバイフォー :△(×ではない)
・木造軸組み :○
住宅の「質」を耐震性に求め、中古住宅市場の活性化を狙うのであればツーバイフォーですね。でもですよ、個性ある間取りや建築をたてる部分に「質」を求めるのであれば、機構の判断は間違っています。さらにツーバイフォーによる同じような住宅ばかり建てられてしまうと結局中古住宅市場が盛り上がりにかけてしまうことが予想されます。
明確な「質」の説明がないまま特定住宅工法、ひいては特定住宅メーカに有利な設定をするこは反対です。
その他・・・・
思いつきですが、会計基準の変遷を眺めていると日本経済のようすが徐々にアメリカ化していることがなんとなく見えてきます、「アメリカの50何番目の州」なんて言葉を今思い出しました。
今回の住宅の件しかり、証券化の技術の輸入然り、システムとしてはアメリカナイズされていることが見えてきました。
アメリカナイズされているのか否か、アメリカナイズされていることの善し悪しはまた別の議論になりますのでもうやめます