今、福島第一原発1~3号機、放射性物質を含んだ水溜りが発見されたり海水汚染が発表されてますが、情報・ニュースを良く分析してみましょう・・・


1、「水溜りから通常運転時以上の放射線量が・・・」
これは某国営TVの解説者が言ってましたが、この数字が出るのは「燃料棒破損以外に考えられない」・・・
普通に止まって水が漏れてもこの数字が出ない以上、燃料そのものの原因しかない。
つまり、保安院が会見で言ってる「可能性がある」どころの話ではないことになる。
そして、直接の確認ができていないため、それを否定する材料が提示できない状況である・・・


2、「なんらかの水漏れ・・・」
水が漏れるのであれば気体も漏れるでしょう・・・
いずれにしても圧力容器内の圧力は下がります(温度は別として)。
ってことは、「圧力が安定してる」=「水漏れのため」も可能性としては残ります。
現場のみなさんは冷却作業を進めてくれてますが、「圧力安定」は決して冷却のみとは言えないのが現状ということに・・・。
そして東電も保安院も、最近は圧力容器の測定温度を公表せずにいます・・・


3、検出された放射線物質
ヨウ素は物質により50分~8日と言われてます。
それらが検出されてる・・・つまり「ここ数日」だけの話では無い。


これら3点から、第一原発は小康状態どころか悪化が進行してると考えておくのがベターである。
「今がこうだから大丈夫」は危機管理に当てはまらず、悪化を示すものがあるのであればその進行を想定しておくべきなのです。
政府がそれを口にできない理由として、
・隠蔽体質である東電が危機感を持っておらず、そして現状処理でイッパイイッパイであることと、危機管理がなってないことを示す。
・経済産業省(原子力安全保安院)が現状のことしか口にしないから。
つまり、誰も「こうなる可能性がある」という危機的推測を持っておらず、危機管理の下に判断されていないことを示す。

※前福島県知事は言ってました「安全保安院は完全独立機関にするべき」
要は、「政府(経済産業省)から離れ、独自の判断を持たせるべきだ」と進言してました。
いずれにしても、逆に言えばどこでも危機管理はされていないことになる。
会見であーだこーだ言っても、あくまでも現状対処であり、絶対的安全を見込んだ対処にはなっていないと思う。
(普通の設計者でも設計マージン(余裕度)を取るぞ・・・)


4、セシウムの検出
甲状腺に溜まりやすい放射線ヨウ素の話は良く出るが、セシウムについては情報が少ない・・・
しかし、セシウムは半減期が長い・・・セシウム137で半減期約30年・・・。
(30年経たないと半分にならないということ)
それが既にアチコチで・・・土壌でも海水でも検出されている。
「海流によって希釈・・・」「海産物には影響が・・・」「直ちに健康にはゴニョゴニョ・・・」
なんて言っても、そこに留まれば
30年は半分にならず、それどころか現状では蓄積されていくことも考えなければならない。
これは地元住民にとって生きる術、土地を奪われることになる。


避難区域から集団避難した小学生が言ってた・・・

『もう大熊町(住んでたところ)には戻れないと思うけど、みんなと通学(転校)したいからここに居たい・・・(涙目)』

曖昧発言・情報発信する東電や保安院、情報を鵜呑みにする国民よりも、この小学生のほうが上手です・・・被害受けてる人は自分で調べて学ぶから・・・。
福島県民として、小学生にこんなこと言わせる東電原発が憎い・・・
東電幹部や保安院は、こういう状況が自分の身に降りかからないとわからないんだろ・・・


これらのことから、東電や保安院は安心させるべきことしか口にせず、政府機関にそういった内容しか伝達していないが、周辺住民はもっと現状分析し状況を把握してきてる・・・。
東日本のみなさんが周知の通り、水や野菜・家畜にも広範囲で影響が出てきております。結果として土壌に影響が無いとは言い切れません・・・。

「直ちに健康への影響は・・・」
「海流により希釈され・・・」
「検出されたヨウ素は・・・」
この言葉だけを鵜呑みにしてはいけません。

原発に依存してる日本人は、もっと放射線物質を知らなくてはいけない時期なのです・・・。


福島第一原発は今でも水蒸気を発し、不安定な状況です・・・
燃料棒の破損が確定的な今、もっと深刻な状況を想定すべきなのかも知れません・・・