モービルホイップアンテナにはラジアルタイプとノンラジアルタイプがあります。

 

ラジアルタイプとはラジアルが必要なアンテナで片方を車のボディに接続する必要があります。

ボディに接続と言っても車に取り付ける基台を通じてボディに繋がれば良いだけですので、あまり「接続」しているような感じではないです。

ただ接続状態やラジアル効果が車や取付場所によって違ってしまうことと車のエンジンノイズやらが入ってくるのが難点です。

 

もう一つのノンラジアルですが、どのような技術が使われているのか分かりません。

しかしアンテナと車を接続する必要はなく「立ってたら良い」らしいです。

つまり、車から外して適当な棒に取り付けてもマンションのベランダに付けても問題なし。

実は私の車は基台からボディに直接接続できる形状にはなっていないのでこちらのアンテナしか選択肢がありません。

実際に販売されているアンテナは殆どがノンラジアルアンテナです。

 

さて、一般的にはラジアルタイプの方が利得が高いアンテナを作れるようです。

と言うことは「ノンラジアルタイプにラジアルを付けたら最強になるのでは?」と言う浅はかな疑問を感じました。

Webではノンラジアルアンテナでもラジアルは付けた方が良いと言う人がいましたし。

その割にそれでどうなったかとか詳しい記事は見当たりませんでした。

そもそもノンラジアルは車に接続した状態にあろうとなかろうと影響がないように設計されてるんじゃないのか?とも思ってるのですが…

 

そこで実験。

アンテナの根元と車のボディを線で繋いでみました。

Webで調べたところ基台でアースをとることができない車でラジアルタイプアンテナを使う手段として存在しているようです。

 

短ければ短いほど良いとのことですが、車の接続部をピラーのシートベルト取付ボルトにしたのでどうしても50cmは必要でした。

 

さて結果

(アース無)

144.000 1.79

145.000 1.60

146.000 1.48

(アース付)

144.000 1.06

145.000 1.08

146.000 1.14

おおー、大幅に向上している!

なるべく1.5は下回って欲しいので、この結果には満足です。

 

(アース無)

430.000 1.45

433.000 1.17

440.000 1.26

(アース付)

430.000 1.28

433.000 1.40

440.000 1.31

あれ?悪化している。

特に430のメイン433.000付近での悪化はキツいな。

でも1.5以上にはなってないので、まあ許容範囲。

 

144では向上し430では悪化と言う面倒な結果になってしまいました。

しかしアース無しだと144MHzで私個人の許容範囲1.5を超える部分がありますので取り付けたアースは外さずに使用したいと思います。

 

利得は私には分かりません。

上がることはあっても下がることはないだろって信じて、暫くはこのまま使用してみようと思います。

ともかく、ノンラジアルアンテナはラジアル側に何か付いても何も変わらないはずと思ってたのが、少なくとも「変化する」と言うことが分かっただけでも少し勉強になりました。

 

無線の免許を取得した若い頃は交信することしか興味がなかったので、こんな疑問が出てきたり実験してみたりと言うことは考えたこともありませんでした。

本来アマチュア無線ってのはこのような技術的興味でやるものらしいのですが、この歳になってようやくそれが理解できました。

今は交信と言うより、金かけずに装備を向上させ、向上しているかどうかを交信で確認すると言うような感じになっています。

だから私は交信にしか興味がない人達は普通だと思いますし、技術にしか興味がない人のことも理解できるようになってきました。