現場にジャンキーと呼ばれている男がいる。
ジャンキーと呼ばれてはいるが、彼は真面目な好青年である。
ユーモアのセンスもあり、話上手、いろいろな分野への知識も深く、性格は穏やか、内面的にジャンキーの要素はゼロなのに、なぜジャンキーと呼ばれてしまうのか?
それは...
歯がないからである。
しかも数本ないとかではなく、全てがないという、オール ハブ システムなのである。
(ハブは方言です。正確には歯茎のことです。)
穏やかな好青年なのに笑うと、そこはかとなくジャンキーの香りがしてしまうのだ。
本人もそんなことは百も承知で、ジャンキー風貌で笑いを独り占めしている。
そして、このオール ハブ システムが凄い!
昼の弁当に出てくる、サクサク衣のトンカツをサクサク食べてしまう。
普通衣がハブに刺さる気がするが、ジャンキーのハブはものともしない。
ストロング エクストラ ハード タイプのハブなのだ。
ただ、たくあん系の漬物が弱点だと語っていた。
噛んでも、噛んでも、そのまま...。
「どうするの?」
「飲むんです。」
味を楽しんで飲む。これがジャンキー流なのである。
ジャンキーを見て思った、人間とは自分が思っている以上にたくましいと。
逆にジャンキーが人の未来型かもしれないのだ。
「芸能人はハブが命」このキャッチコピーを暖めるのもアリかもしれない。