久しぶりの映画感想。映画はちょこちょこ観ためてるんですけどね。

今回はフランスの映画『赤ちゃんの逆襲』です。R15作品。フランス映画は久しぶりでした。

以下、ネタバレありで語っていきますのでご注意ください。





あらすじ
事故で死んだ男が憎い奴の息子として生まれ変わり、赤ちゃんの身でありながら父親に逆襲する


R15作品ということで、もしかしてグロいのかな?と思いましたがエロい方向性の年齢規制でした。
と言っても、すごくエッチな雰囲気のある映画というわけでもなく、「え、そこまで映しちゃうの?」という場面がちょいちょい挟まれている感じ。


とにかく出てくるメインの登場人物がことごとく残念。母性が全くない浮気性の母親、嫁とはりあう自分勝手な祖母、やはり浮気性でどこか抜けてる元恋人、金の亡者な友人…などなど。
一番まともそうなのが、会社社長でもある父親。外では結構プライドが高く威張っている様子ですが、家ではかなり家庭的なパパ。全く面倒をみようとしない妻に変わって、生まれたばかりの息子を献身的にお世話します。


しかし、この息子は、父親を恨んで死んだ男の生まれ変わり。復讐に燃え、息子という立場を利用しながら父親を振り回します。


と言っても、夜泣きで父親を寝かせなかったり、ミルクを吐いたりと、実に赤ちゃんらしい行動。演技している赤ちゃんも可愛いんですほんと。でもそれに心情としてあてられてるのはオッサンの声というギャップ。しかも全て腹黒い言動。自分の子供が実はあんなこと考えていたら嫌すぎる。


更には「お前が死んだらパパも死んでしまうよ」というような父親の言葉を聞いて、「そうか、俺が自殺すればこいつはもっと苦しむんだな!」と、今度は大人の目を盗んで危険なことをしまくるしまくる。
観ていてこっちが「やめてー!!」ってなることを、すごく明るい調子でやるから、もう悲鳴を上げつつ笑ってしまう。
でもあれだ…プードルは可哀想だったわ。完全なる巻き添え。


そして、自分は嫌われているんじゃないか、この子は積極的に自殺しようとしているんじゃないかと悩む父親…。
ほんと、すごく嫌われているのにね。それを感じ取ってしまうくらいに。それでも、息子を一番に愛し、想っているんですよ。
誘拐犯の元から戻ってきた息子に満面の笑みで「うさちゃんだよ!!」とお気に入りのぬいぐるみを見せようとしている姿は、笑えるんだけど、すごく健気できゅんとくるものがある。

あと、この期に及んでどうしようもない妻をひっぱたくシーンは、やっぱりすかっとしますね。よくやった。


そしてそしてラストですよ。
自分が父親を恨んでいた理由が実は勘違いだったと気づいた赤ちゃんが、「パパ…」と呼び掛ける。初めて息子にそう呼ばれて、好意を示されて、喜ぶ父親。赤ちゃんは嬉しそうに何度も何度も「パパ、パパ」と言う。
これはもう待ったなしのハッピーエンドですよ。普通に感動しました。

そのあとの、ほんとのラストシーンはちょっと「???」となりましたが、まぁきっと上手くやってくんだろうなって感じだったのでまあよし。
個人的には、息子とパパ二人で仲良く暮らしましたでも良かったなーと思うのだけど。


ちなみに途中から、息子が本当に死ぬかそれとも父親が死ぬかして、元恋人の赤ちゃんとして生まれ変わっちゃうんじゃないかと、師匠とかなりはらはらしてました。


ナンセンスな映画ですが、笑えたし、なにより可愛い赤ちゃんとおっさんのギャップがツボだったので、結構お気に入りです。


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