さよならテレビに思う事。

この映画を評価する人がいるとすれば
それはテレビ嫌いの人間だ。
私はテレビが好きです。

東海テレビが自ら作ったドキュメンタリー。
2011年夏、東海テレビが犯した放送事故は
平成テレビ史に遺る余りにも大きな出来事だった様に思う。

このドキュメンタリーのテーマに
「いま、テレビ離れの進む日本」の様な背景があるが
明らかにその要因の1つとなったのは
自分たちの犯した放送事故だと思う。
視聴者を裏切り、テレビというものの価値を大幅に転落させた。

それを自虐的というか、
客観的に描こうと自局で動く様は
やはり、高給取りであるテレビ局員は呑気だ。
と、感じざるを得ない。

放送事故から一夜
長く続いたレギュラー番組が終わり
派遣や、フリーランスでその番組に携わり
睡眠時間を削ってまで放送を支えていた
外部スタッフは一瞬で職を失った。

彼らの中には、収入を失い途方に迷った人も
人生を大きく変えられた人たちもいる。
ただただ真面目に番組を作っていただけの人。

そこになんのリスペクトもない
真面目に作る人間を小馬鹿にした内容に
鳥肌が立つ思いだった。

与えてあげている。
仕事を振ってあげている。
そんなテレビ局の権威を
1人の功名心を欲する局員によって弄ばれる様に
最悪な描かれ方をしているという映像。

こう言った内容のドキュメンタリーは
外部の人間が作るからこそ意味がある。
この監督はコレを描いたことにより
クビになるどころか
今も年間1000万円を超える高給とりである。

テレビをより嫌いになれる
そんな映像作品だと思う。