12月24日。

「聖夜」 と呼ばれるこの日、世の恋人達は、

人目も憚らずに、ひたすら甘く、官能的な一時を過ごすのが常である。





この不文律は、24日が近づくにつれて我々をあまねく支配する。

画面から流れるCMが、街角のイルミネーションがそうであるように。

そして、我々に囁くのだ、

そう、 「聖夜はひたすら甘く、官能的であるべきなのだ」 と。





しかし、我々二人は、聖夜の過ごし方を縛らない。

いや、聖夜になど縛られない。


















私 「イヴは、炭火で焼肉が食べたい」

嬢 「おぉ、久々♪」

私 「それも、かつてないほど炭火で焼肉が食べたい」

嬢 「っしゃあぁぁぁっ!!」
















2009.12.24  19:00

at  Ueno st.




合流してから約5時間後、我々は 「戦地」 に到着。

久々の焼肉に胸が踊り、終始笑みの絶えない女。

そして、その女に大量の買物袋を持たされ、腹は減り、疲労困憊の男。

しかし、二人の目は共にただ一点を見つめる。

そう、これから死闘を繰り広げることになろう、一枚の巨大な看板、

否、「敵」の姿を・・・














牛角   GYU-KAKU





















-いらっしゃいませー!

-お客様は、えーと、2名様ですか?

-申し訳ありません、只今席の方が一杯でして

-そうですねー、30分程お時間を頂いてしまうかも・・・







私 & 嬢  (出鼻をくじかれるとは・・・)







しかし、我々は慌てて別店舗を探したりなどせず、黙って着席。

勿論、不満などは一切口にしない、それが・・・一流(きらん)。








30分後-

-お客様、あのーぉ・・・

-只今カウンターの方、お席が空いたんですが、構いませんか?

-構いませんか、ではご案内しまーす♪










-私、本日の担当のナオト(仮名)です、御用がありましたら遠慮なくどうぞ♪

-私、本日の担当のりん(仮名)です、えと、御用がry





私 & 嬢  (まずは注文だ、話はそれからだハァハァ)





俺  「とりあえず生中2つと・・・あと、この贅沢四種盛り」

嬢  「あと、やみつき塩キャベツ」

俺  「・・・と、上ミノ」

嬢  「と、ごはんの中盛、あ、いや」

俺  「おい、メシは宴もたけなわになってからの方が」

嬢  「そう? じゃあ・・・このナムル盛り」

俺  「それと、上ハラミ」

嬢  「ねぇ、お肉は贅沢盛り無くなりかけてからでいいじゃん」

俺  「だったら上ミノだって要らんことになるだろがよ、ダローガヨ」

嬢  「私はミノが好きなの」

俺  「ミノは俺も好きだ・・・じゃあ上ミノはそのままで」

嬢  「あ、上ハラミはナシで」

俺  「じゃあ・・・とりあえず以上で」

嬢  「以上で♪ あ、やっぱあとホタテのうま塩、これ」

俺  「あと、すいませんトイレって何処ですか?」




ナオト & りん  (きっちり決まってから呼べよバカ野郎)















数分後-

ナ  「お待たせ致しましたー♪」




一斉に並べられていく、生中2杯、贅沢盛り、ナムル盛り、ホタテのうま塩バター焼、

やみつき塩キャベツ、そして、我らのアイドル・・・上ミノ。




いざ、 「聖夜は甘く、官能的」 などという堕落しきった世の慣例に。

今宵、我らが一戦仕らん。





私 & 嬢  『『カンパーーーーーイ♪』』







注: ここからは、こちら(音量注意)を流しつつご観戦下さいませ。















30分後-



私  「ところで貴様、今宵の趣旨は分かっておろうな」

嬢  「あん?(モグモグ」

私  「今宵の趣旨は焼肉を食らい尽くすことにあるのだからして」

嬢  「舐めてもらっては困るな相棒、さっきのごはんは中盛か大盛かで悩んでいたんだぜ?」

私  「ほぅ、貴様が気に入ったぞ、ふふふ、うふわははははっ」

嬢  「ふふふ(モグモグ」







私  「すいませーん、追加でー」

嬢  「生中2つと」

私  「上ミノ、あと豚タン塩」

嬢  「それとこのガリバタ、食べてみたかった♪」

私  「あと、今度こそ上ハラミ」

嬢  「それとごはん・・・大盛(エヘエヘヘ」

私  「俺の方は、特盛で」

嬢  「あと野菜盛り」

私  「それと」



ウワバミ達の連呼は、まだまだ続く・・・













30分後-



イメージ 1





私  「今日は最高だ、マジ最高だ(エンドレス)」

嬢  「ヤバイかもって思ったけど、まだまだ全然行けるかも(ポンポン」

私  「よくぞ・・・よくぞ言った我が相棒・・・!」

嬢  「うす♪」

り  「網の方、お取替えしますねー」












私  「マッコリ追加で」

嬢  「私、まろやか完熟梅酒」

私  「あとピートロ」

嬢  「と、カルビ」

私  「ネギ豚タン塩」

嬢  「以上で・・・あ、それと上ミノ」





ナ  (上ミノどんだけだよ)
















30分後-



嬢  「あー・・・今日は最高だ(伝染)」

私  「そのすもものナントカって酒、貸せ」

嬢  「じゃあ私にもそのマッコリをば、ゲプ」

私  「(あー) さて、さすがにそろそろ〆の注文に」

嬢  「・・・食らい尽くす、とか言ってたやんなぁ?(アヒャヒャ」

私  (ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)





私  「そこのナオトくん、追加お願いします」

嬢  「www」

私  「中落ちカルビ」

嬢  「あと、ピートロわさびとナムル盛り」

私  「と、この炙りベーコン」

嬢  「それと・・・」

私  (それと?)

嬢  「石焼きビビンバ」

私  (!!?)



ナ  (・・・まぢ?)

り  「網の方、お取替えしますねー♪」













ナ  「こちら石焼きビビンバになります、かき混ぜましょうか?」

私  「よろしく(モグモグ」

ナ  「あのー、カップルさんですよね?」

私  「うん(モグモグ」

ナ  「彼女さん、食いっぷりヤバイっすわー」

嬢  「やばい?(ナニガ?」




私 & ナ  (・・・汗汗)
















20分後-




私  「ビビンバ、最後ノ一口投入シマス、ゲプ」

嬢  「オツカレーィ、ゲプ」

私  「サテ、ソロソロオ冷デモ・・・」





私  「オーイ、ナオトクー・・・ン、オ冷ヲ・・・」

嬢  「あ、待って・・・白玉アイス」



私 & ナ  (もうやめて! お嬢様! 俺達のライフはゼロよ!!)




嬢  「それとー、あのー、このメイプルnaポンデバニラw」

嬢  「味見したいだけだから、こっちはちょっと食べてね♪」




その時、私の中で何かが爆発した・・・




私  「勘違いするな、まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ!」

私  「ナオトくん、デザートの前に肉をもう一品だ」

私 & 嬢  「「上ミノを」」



ナ  (デスヨネー)













< 戦 果 >


①生中 ×2

②贅沢四種盛り

③上ミノ

④ホタテのうま塩バター焼き

⑤ナムル盛り

⑥上ミノ

⑦豚タン塩

⑧ガリバタ

⑨上ハラミ

⑩生中 ×2

⑪ごはん(特)

⑫ごはん(大)

⑬野菜盛り

⑭牛角カルビ

⑮ピートロ

⑯ネギ豚タン塩

⑰上ミノ

⑱マッコリ

⑲まろやか完熟梅酒

⑳マッコリ

21ハニーnaすもものお酒

22中落ちカルビ

23ピートロわさび

24ナムル盛り

25絶品炙りベーコン

26石焼きビビンバ

27やみつき塩キャベツ

28上ミノ

29白玉アイス

30メイプルnaポンデバニラ



¥ 15,250 (2,000円の割引がされてこの価格w)











ここに、一つの戦いは終わった。

「聖夜は甘く、そして官能的」

そんな世間の慣例に、大人達の理屈に反旗を翻さんとして、

尾○豊の如く、我々は堂々と戦い、散ったのである。





そして、薄れ行く意識の中、我々は気づいてしまったのだ。

我々もまた、バカップルであるということに・・・orz・・・

そう、最後にオーダーされた メイプルnaポンデバニラの如く、

我々も結局は、甘い聖夜を過ごしていたのだと、後世語り継がれるのかもしれない。

・・・お後がよろしいようで(苦笑