『ジグソーパズル』。

我が家について語る際に、こいつは欠かすことの出来ない存在と言えます。




『ジグソーパズル』。

更に言えば、こいつと俺の親父との間には、ある「宿命」にも似た因縁があります。




『ジグソーパズル』。

家族の間では、こいつは「知的遊戯」と認識されていますが、ホントのところどうなんでしょうね?




『じg・・・

・・・はいはい、本文始めますw













そう、我が家と『ジグソーパズル』との間には縁があると言いましたが、

そのルーツはかれこれ、そうだねぇ、15年近く前にまで遡ります(うん、古いのよw)





15年近く前というと俺は7~8才、ちょうど今の実家が建った頃で、

まさに親父が男として「一国一城の主」になった頃ですねw

でもって新築の一戸建てを持つと、当然ながら家の家事を取り仕切るおふくろも、内装に凝り出します。




『うちにも家の吹き抜けとかにさ、何かお洒落なものがあるといいのになぁ』




本当に小さい頃の事なのではっきりとは覚えてないけれど、

確かおふくろは常々こんな事を漏らしてたような気がします。

しかしだ・・・今にして思えば、

これが我が家とジグソーパズルとの壮絶な戦いの幕開けだったのかもしれませんなw












新築に移り住んで少し経った頃、親父とおふくろが「ある物」を買ってきました。

500p(ピース)ほどの、小さな『富士山(実写)』のジグソーパズル。

地元のホームセンターで買ってきたようで、聞けば、

「あなたも休みの日に、馬や銀玉ばっかり見てないで、少しはこういうのやってみたら?」

というおふくろの勧めで(何という・・・w)、親父もその重ーーーい腰を上げたようで。






小さなパズルなので、頭をうんうん唸らせながらも、ものの数日で完成させた親父。

しばらくして、再びホームセンターに行ったときのこと。

意外にも、パズルコーナーで立ち止まったのは、当初やる気の無かった親父でしたw





そして、2作品目へ突入。

その後、3作品目へ突入。

「ハマッてしまう趣味」というのは、どこに転がってるか本当分からないもので、

最初500pの『富士山』だったパズルは、

750pの『コミックタッチの風景(タイトル忘れた)』、

1000pの『入港する帆船(実写)』と、

どんどん大規模なものへと移っていきました(おい・・・w)












1年かそこらが経った頃、親父は言いました。

『完成させてみても、イラストとか実写じゃ何かつまんねえなぁ・・・』

その時、(おそらく)おふくろの眠っていた願望が再び動き出したんでしょう。

かつての台詞。

-うちにも家の吹き抜けとかにさ、何かお洒落なものがあるといいのになぁ-






『だったらほら、名画のパズルなんか挑戦してみたら!?』

公務員の一般家庭なんかでは、画廊の○十万もする絵画なんかまず手が出ない。

かといって名画の「レプリカ」では、飾ったところでどうしてもチャチくなる。

その点、名画のパズルならば「素敵なご趣味をお持ちですね♪」となるし、なおかつお洒落である。

おふくろの脳内計算、完了(ピコピコピンw)






「1ランク上」に挑戦したがっていた親父は、「よっしゃ」とばかりに便乗。

より大きなパズルコーナーのある県内のホームセンターに行くことになりましたとさ。

パズルコーナーに入った瞬間の光景は、今でもよーく覚えています。




ブリューゲルの描いた『バベルの塔』の5146pが展示されていました。

5146pというと、畳にしてざっと二畳分はある、非常にスケールの大きなサイズです。

そりゃもう圧巻でした、うん。

「こんなのが吹き抜けにあったら!」と目を輝かせるおふくろとw、

「桁が違いすぎる・・・」とばかりに呆然とする親父と(サイヤ人かw)、

「何がなんだかさっぱりわかんね」な小学生の俺w






結局、妥協に妥協を重ねて、

まずは1000pの『花瓶に生けた花(タイトル忘れた)』(ルノワール)を購入。













しかし、趣味に対する親父の熱と、野望に燃えるおふくろの執念は凄まじかったw

ざっと親父が完成させたラインナップを載せます(完成順序はバラバラかも)。




ルノワール  『花瓶に生けた花(タイトル忘れた)』   1000p

ルノワール  『花瓶に生けた花(上の別ver)』      1000p

作者忘れた  『晩鐘』                 500p

作者忘れた  『何かの姫様の肖像画(タイトル忘れた)』 500p

作者忘れた  『恋文』                 1000p

ミレー    『落穂拾い』               1000p

ダ・ヴィンチ 『モナ・リザ』              1000p

実写     『ライスシャワー(馬)』         1000p(w)

ロラン    『タルソスに上陸するクレオパトラ』    2000p

ラファエロ  『アテネの学堂』             1000p

ダヴィット  『ナポレオン1世の戴冠式』        3000p(未完)






明らかに異色なものが真ん中に一つ混じっていますが、言うまでもなく親父の趣味ですw

ともあれ、6~7年間で親父は結構な数のパズルを作り上げてきましたなぁ。

コーディネート担当のおふくろがパズルコーナーで「これなんかは?」と持ってきて、

作り手の親父が「いいんじゃない?」となると次の作品が決定する。

そんなこんなで、これだけのパズルが我が家に並んだわけです。








とはいえ、これらを全て並べるとそれこそ「パズルだらけ」になっちまうので、

より大きな大作が仕上がると、おふくろがその都度古いものと取り替えてましたね♪

(ライスシャワーだけは遂に一度も飾られなかったとかw)

特に『クレオパトラ(略)』は、玄関に入ると目の前にくる位置に飾られていたので、

来客のたびに人々の注目を集めてました(例えそれがネタふりに過ぎないとしてもw)





得意な人なら6~7年もかけずとも、あっという間に完成させてしまうかもしれませんが、

親父は普段は公務員で夜遅くまで働いてくるので、じっくり取り掛かれるのは休みの日だけ。

しかも「冬場じゃないとノラない」という珍妙なこだわりがあるらしく、シーズンも限られています。




冬場になると、タバコとコーヒーを片手に、

「あ、違う」「畜生・・・」などとつぶやきながら、

居間に寝転がってピースと格闘する親父の姿が一種の名物でもありましたw










そんな親父にも天敵がいました。

あろうことか、「仕掛け人」であるおふくろですw




ある時は、次回作としてゴッホを持ち出した親父に対して、

「ゴッホは何かケバくて嫌です♪」

またある時は、次回作として『最後の晩餐』(名作です)を持ち出した親父に対して、

「最後の晩餐・・・家に飾ったら何か縁起悪そうだから嫌です♪」

そしてまたある時は。

上で書いた『ナポレオン1世の戴冠式』が制作中の頃、昼間掃除機をかけていたおふくろは、

ピースの間に溜まったホコリを取ろうとして、あろうことか掃除機をピース上に・・・

無情にも吸い込まれていくピース達・・・(何というアホの子w)

親父のやる気は急速に下降していき、遂には無念のリタイアとなりました泣










他にもこんなエピソードがあります。

せがれであるアタクシの大学受験シーズンの頃、やはり親父は次回作に悩んでいました。

「何かねえか?」と聞いてきたので、たまたま倫理の教科書でみた『アテネの学堂』を勧めます。

アリストテレスやピタゴラスなど、歴代の学者達が同じ学堂で議論を交わす、

という架空の風景を描いた有名な作品で、「知の象徴」として知られているものです。




「縁起がいいじゃねえか♪」と親父は購入を決めましたw

でもって、せがれの受験が始まるまでに完成させると意気込み、2週間足らずで有限実行(おぉ♪)

そして、完成日。

「吹き抜けの中段がべスポジ♪」というおふくろの指示のもと、悪戦苦闘して完成品を飾る親父。




留め金が甘かったのか、ぐらつく完成品、そして・・・

「あ・・・」

激しい音を立てて、無情にも落下していく「知の象徴」。




「縁起」などというものは俺は滅多に信じませんが、

現役のその年、確かに俺は志望校に全滅しましたw










さて。

それ以来、すっかりジグソーパズルから遠ざかっていた親父でしたが、

どういう風の吹き回しか、数年ぶりに大作に取り掛かりました。




ブリューゲル 『バベルの塔』 3000p




そうです、初めて名画に挑戦した時にウチらを圧巻した、あの作品ですw

5146pはさすがに断念したようですが、3000pでも相当なデカさ。





「なんで?」

素朴な疑問として、おふくろに聞いてみました。

「あんたがロースクールに受かったって聞いてから、久々に頭使ってみたくなったんだってさ」

・・・へぇー

・・・

・・・かわいい奴めw






ちなみに、先日ローから帰って来た時に、現在の進行状況を撮ってみました♪



イメージ 1







こう見てみると、何作品かは経験した俺も興味が湧くもので、

メシ食いながらちょっとだけガサガサやってみる。

20分後-

3p埋まった、何だやりゃあ出来るじゃねえかw

(「自分で作る」といった親父にかわいそうなので、はまった部分は元に戻しましたw)








パズルビギナーだった親父が、あのホームセンターで『バベルの塔』に圧巻されてから、早15年。

当時は若かった親父も、もうすぐ定年です。

そう考えると何かしんみりするけども、

15年越しで、宿命の相手に挑戦してんのかと思うと、見てて悪い気はしないですね♪

また、『バベルの塔』はこれまでの最大規模の作品ですから、

「今度こそ、吹き抜けの最上段に♪」とおふくろも密かに炎を燃やしています。

そういや、「吹き抜けに名画を飾る」というおふくろの野望も15年越しなんですね。

随分時間はかかりましたが、結構いろんなもんの詰まった作品になるのかもしれませんな。





ウチのブログを覗きに来てくれる皆様。

完成はいつの事になるか分かりませんが、

この「陽気なおっさん」の挑戦を、どうぞ応援してやってくださいませませw