雪の原 | 俳諧伝授

雪の原

なが/\と川一筋や雪の原  凡兆


読み
ながながと かわひとすじや ゆきのはら


季節は「雪の原」で冬。


野沢凡兆(のざわ・ぼんちょう)(?~1714)の俳諧の発句です。


これはもう、解説の必要ありませんよね。


この句を音声化して読んだそのとき‥立ち現れる世界。


それが凡兆の、ある時点ある地点での知覚・経験世界にほかなりません。


この詩型のポテンシャルを熟知した凡兆がこの詩型に託して描く、凡兆の視点そのものです。


人間の目はTVカメラじゃありません。


人間の耳はマイクロフォンじゃありません。


画家が、その目に見えているように描くように、凡兆は、その知覚のあるがままに描いています。


ここにあるのは、凡兆の生身の視点そのものなんです。


そして、知覚は常に情感とともにあります。


あなたが悲しいとき、空も悲しいでしょう、雲もかなしいでしょう、風の音も、コーヒーの香りも味も、すべて悲しいでしょう。


知覚は有情なんですね。


よって、この句によって立ち現れる世界も、かくのごとく情感に満ちて立ち現れいるのです。


ではまたでスゥッ・・・(ーoー)y゜゜゜