令和6年6月14日(金)大阪市会 建設港湾委員会より、鯨死骸海上運搬処理業務委託にかかる入札等監視委員会の意見等についての、大阪港湾局長からの報告を書き起こしました。

 

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1:28:08~

委員長:この際、理事者より、鯨死骸海上運搬処理業務委託にかかる入札等監視委員会の意見について報告を聴取いたします。

 

 

大阪港湾局長:委員長のお許しを得まして、大阪港湾局における鯨死骸海上運搬処理業務委託に係る契約管財局による調査及び入札等監視委員会の意見につきまして、ご報告申し上げます。

 

また、本件業務委託に関しまして公益通報があり、公正職務審査委員会における審議でもご判断をいただいております。まず初めに、昨年1月に大阪港内で発見されましたこのクジラの処理に関しまして、この間、議会あるいは市民の皆様に疑念を抱かせる事態となり、誠に申し訳なく思ってございます。あらためましてお詫び申し上げます。申し訳ございません。

 

本件に関しましては、令和6年2月15日に入札等監視委員会から契約監査局へ報告を求め、6月7日に契約事務手続きの適正化に向けて、鯨死骸海上運搬処理業務委託、大阪港湾局の調査報告を受けて、当該した意見が公表されました。

 

当該意見では本件の諸事情に鑑みれば災害に準じる状況にあったとしてその考えを否定するものではなく、海洋沈下としたことについては違法ないし不当であったとまでは言えないものの、次の六つの事項が問題であるとされたところでございます。

 

一点目は本件委託業者に勤務する元職員への酒類の提供、二点目は関係業者との会食であり、いずれも市民の疑惑や不信を招くような行為であり、特に公正契約職務執行マニュアルで禁止されております関係業者等との会食を行ったことは看過できない重大な問題であるとされております。

 

三点目は契約金額交渉期間中における、交渉担当部署以外の職員の対応であり、年度内での契約締結を急ぐあまり、委託事業者の意向に沿うような積算基準を採用するに至ったとも受け止めざるを得ない経過となったとの疑念を抱かざるを得ないとされております。

 

四点目は、根拠資料が不足する中での業務委託設計書、いわゆる**の作成であり、積算の根拠となる見積書の一部が存在しないまま照査の記録なく業務委託設計書を作成し決定する行為や、その意思決定に係る決裁文書が確認されない状況、状態であることは不適正と言わざるを得ず、三点目にあった職員の対応も勘案すると、予定価格の積算根拠や契約金額には疑義が残るとされております。

 

五点目は、支出決定決済、支出負担行為決議に係る事務専決規定の適用誤りであり、本件の支出負担行為決議は大阪公安局長専決であるにもかかわらず、課長級の決済で完了していたことは、専決権限を定めた規定の適用を誤っており不適正と言わざるを得ないとされております。

 

六点目は、契約事務審査会での審議における審議資料が不十分であったことで、随意契約理由の客観性を確保するための根拠となる資料等が契約事務審査会の審議資料として盛り込まれていた形跡がなく、説明責任を果たすための審議資料として不十分であるとされております。

 

また、五点目及び六点目の問題につきましては、本件に限らず、当局におけます他の事業でも同様のことが行われているのではないかとの疑念を抱かざるを得ないとされております。

 

これら六つの問題点につきましては、契約管財局の指導を仰ぎながら、公正契約職務執行マニュアル違反等や事務専決規定の適用誤り、契約事務審査会の審議状況について所属内調査を実施することと、これらに関する研修の実施やマニュアル等の作成といった改善策を講じ、その結果を令和6年度第3 四半期、12月頃に開催予定の入札等監視委員会に報告することとされております。

 

これらの契約事務に関する指摘のほか、住民監査請求の結果で示された勧告や意見を踏まえ適切に対応すること、公文書の管理などの問題となる事項はそれらを所管する所属と調整の上適切に対応することも求められております。

 

当局といたしましては、これらの指摘をしっかりと受け止め、不適正とされました点につきましては、局を挙げて改めて検証し、ガバナンスの強化やコンプライアンス意識の向上、再発防止に向けた取り組みを進めてまいる所存でございます。

 

また、疑義が残るとされた点につきましては、今後行われます、外部監察専門委員による調査におきまして、引き続き説明責任を果たすなど真摯に対応してまいります。

 

以上、大阪港湾局におけます鯨死骸海上運搬処理業務委託に係る入札等監視委員会の意見等についてご報告申し上げました。何とぞよろしくお願い申し上げます。

 

委員長:報告は以上であります。ただいまの報告に対して質疑なり意見のある方はお願いいたします。(次の記事に続く)

 

(※誤字脱字はご容赦を。正確な情報は公開動画をご覧ください。)