令和6年6月13日の大阪市会・教育こども委員会より、多胎児家庭外出支援事業について、山田正和委員(公明党)の質疑を書き起こしました。

 

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39:28~

山田委員:公明党の山田でございます。議会外ですけどもお許しを得て質問させていただきます。

 

大阪市多胎児家庭外出支援事業についてお伺いしたいと思います。

 

私も駅などでこの双子用のベビーカーを押している親御さんの姿を見るときがあるんですけども、この多胎のお子さんを連れての外出というのは、やはり公共交通機関の乗り継ぎなどにおいて非常に身体的にも負担が大きいというふうに思います。

 

この本事業につきましては、外出が困難な多胎なお子さんを養育する保護者等が、ユニバーサルデザインタクシー等の利用が必要な場合において、その利用料金の一部を助成することによって、多胎のお子様を養育する家庭を支援するものということは理解をしております。

 

そこでまず本事業の概要をお聞きしますが、本事業の対象者、交付枚数、タクシー給付券はどのように使うのかについて確認をさせていただきます。

 

 

こども青少年局子育て支援部管理課長:お答えします。

 

大阪市多胎児家庭外出支援事業につきましては、令和2年9月より事業を開始しており、当初は本市在住の満2歳以下を対象としておりました。令和5年度より満5歳以下まで拡充し、現在の対象者は本市の住民基本台帳に記載されている多胎児家庭の保護者であり、申請年度の4月1日の時点において満5歳以下の多胎児を養育している者と、申請年度の4月2日以降に出生した多胎児を養育している者となっております。

 

次に、交付枚数についてですが、申請の対象が、例えば4月から3月の12ヶ月の場合では、基本分の4枚と、12ヶ月×3枚の合計40枚となります。

 

最後にタクシー券の使い方ですが、保護者の方が双子や三つ子の児童と一緒にタクシーを利用される際の運賃に対し、タクシー給付券1枚あたり上限500円のご利用ができます。令和5年度からは1回の乗車につき、券は何枚でもご利用できるようになりました。券を使用される場合は、タクシー乗務員への母子健康手帳の提示が必要でございます。

 

なお、タクシー給付券を利用できるタクシーは、本市と委託契約を締結しているタクシー会社が運行するタクシーに限っており、本市ホームページに利用可能タクシー会社の一覧を掲載いたしております。以上でございます。

 

山田委員:ありがとうございます。事業の概要は分かりました。

 

この事業について先日ちょっと相談を受けました。委託契約を締結している会社かどうかちょっとわからないんですけども、多胎の双子のお子さんを連れてタクシーに乗ろうとした際に、タクシー乗務員に使えないという返事をされて、乗車を断られたということがあったと聞きました。

 

また、タクシーを止めてチケットを見せても知らない乗務員が多く、また親御さんが多胎の小さいお子さんが連れて乗車してからも、いろいろと言われることもあって、悲しい思いをしているということもお聞きしました。

 

まあ、本当に知らないのか、ちょっと面倒くさいなと思っているのかちょっとわからないんですけども、やはり断られた時の気持ちは辛いものがあるということでございます。

 

また、その方が同じ多胎児がいるママ友さんに聞くと、まずこの制度を知らない人もおられて、またそのチケットをいただいても使いにくいという人もいらっしゃると。

 

あるお母さんは、自宅から離れたとある駅のロータリーまで行って止まっているタクシーの運転手に声をかけて、使える車をあらかじめチェックして利用しているという話も聞いたんですけども、なかなかそんなことは普通はできないわけで、家の近くに呼んだり、家の近くで止めたりということが多いんで、やはりそういう時に使えるもんであってほしいと。

 

また、しかしながら、先ほど説明ありましたように、複数枚の利用ができるようになったり、制度が使い勝手が良くなってきていることもあるんで、もう不満じゃなくてこの事業は本当にありがたいものだというふうに思っているということでございます。

 

だからこそ、利用者が残念な気持ちにならないように、大阪市には考えてほしいとこういった話がございました。

 

その方も、初めてのお子さんが多胎児だったので、やはりこの精神的にも体力的にも負担が大きく、やはりこういったタクシーを利用したいと思うときが多いということで、これを知ったからこそ外出しようとも思えたし、雨でも移動しやすいし、ベビーカーも積んでくれたりということで、本当にありがたいと思っているということでおっしゃっておられましたけれども、まあそういったお話でございました。

 

そこでちょっと確認したいんですけども、この本事業におけるタクシー券の使用割合というのはどれぐらいなのか、確認させてください。

 

 

こども青少年局子育て支援部管理課長:お答えいたします。タクシー券の使用割合は、いわゆる交付者数に対し一枚でも使用された方の率につきましては、令和3年度では交付者270人に対し134人の方が使用されており、使用率としましては49 . 6 %、令和4年度では、候補者263人に対し150人の方が使用されており、使用率としましては57 %となっております。令和5年度は先ほどの答弁の通り、満5歳以下まで年齢を拡充したことなどにより、当該事業の対象となる令和5年4月1日時点の893人の方に対し申請勧奨を行いました。使用率としましては交付者906人に対し571人の方が使用され、使用率としましては63 %でございます。以上でございます。

 

山田委員令和5年度は対象年齢を拡充したことで、また申請勧奨をしたことで、多くの方が利用されるようになっております。これは本当に喜ばしいことであると思います。

 

しかし、さっきも言いましたけども、このタクシー券の存在を知らない乗務員もいらっしゃるということでございます。

 

ちょっと私の方でね、個人タクシーの全大阪個人タクシー協会の方にちょっと伺いました。本市において個人タクシーですね。個人タクシーとして地方運輸局に営業許可を受けて届出している自動車台数は約2,200台で、そのうち協会に加盟している自動車台数は1,770台ということでございました。

 

この多胎児家庭外出支援事業のチケットは複数枚使用できることから、当組合の所属ドライバーも大変喜んでいると、黄色いでんでん虫の個人タクシーは必ず使えるので、ぜひご利用いただきたい。万が一使えないとか、ちょっと「ン?」という人がおった場合は、ぜひご報告いただいてね、協会の方でしっかり組合員に周知徹底を図らしていただくという、こういった前向きなお言葉もいただきまして、利用いただいている枚数は毎月100枚以上でどんどん増えてきておって、4月は181枚使用いただいているということでおっしゃっておられました。

 

こういった市民の大切な税金の原資でやっていただく事業なので、大変ありがたく思っているということもおっしゃっておられましたので、そういったことなんでございましたので、そこでちょっと確認したいんですけども、この個人タクシーを含めて市内届出タクシーの数のうち、この本事業で委託契約を締結していて、タクシー券を使える台数はどれくらいあるのか教えていただければと思います。

 

 

こども青少年局子育て支援部管理課長:お答えいたします。本市におきましては、計画調整局のホームページの大都市比較統計年表の中に、令和4年度の市内タクシーの営業状況が公表されております。届出台数につきましては、法人タクシーで約1万2,000台、個人タクシーで約2,000台となっております。委員お尋ねの市内の届出台数のうちどれくらいの車がタクシー券を使えるかという点ですが、委託契約締結済みのタクシー会社の中には会社法人の所在地が本市内外のものも含まれており、市外所在地の会社法人のタクシーが市内でどれぐらい走行しているかの把握はできないことから計算が難しく、正確な数値が出せません。なお、委託契約締結済みタクシー会社一覧にあります一般社団法人大阪タクシー協会に加盟の各会社が保有している車につきましては、令和5年11月時点ですが、本市内外を含め約1万1,000台と聞いております。以上でございます。

 

 

山田委員:確かにこの届出台数のうち、市内外混ざるんで、どれくらいがタクシー券を使えるか正確な数値が出せないということが分かりました。

 

とはいえ、一番大きいこの一般社団法人大阪タクシー協会加盟社で1万1,000台も保有しているということで、かなりの数字だと思います。ホームページ見たら、委託契約しているところは大阪市以外の、例えば堺とかのタクシー会社さんも使えるようになってますんで、私の肌感覚でいくと、ざっと走っている9割ぐらい近いタクシーでは使えるんちゃうかなというふうに思うんですよね。

 

だから、この事業は本当にせっかくいい事業なんで、利用される方も気持ちよく使うようにしていただきたいと思います。

 

そのためにも今年度も事業ずっと始まっておりますので、そのためにもこの契約締結済みタクシーの会社の乗務員が知らないということでは困りますので、これは協力をお願いすることになるんですけども、乗務員含めて改めて事業者に周知徹底をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 

 

こども青少年局子育て支援部管理課長:お答えいたします。契約締結済みタクシー会社に対しましては、改めて本事業の目的を十分理解していただき、乗務員へ周知をしていただくようお願いをしてまいります。以上でございます。

 

 

山田委員:ぜひ今後使えないという、そういった声が上がってこないように、改めて周知徹底はお願いしておきたいと思います。

 

タクシーが止まってから、乗務員にチケットが使えるかどうか確認するという大変さもありますので、これはちょっと提案と要望になりますけれども、例えばで、多胎タクシー券が使えるのがわかるようなステッカーとかシールみたいなのをちょっと作っていただいてですね、それを作成して配布して、ちょっとタクシー会社に貼っていただくような、そんな工夫の協力もお願いしていただければというふうに思いますので、また今後しっかりこの事業が前向いて進めるように私からお願いしておきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

 

(※誤字脱字はご容赦を。正確な情報は公開動画をご覧ください。)