令和6年6月7日の大阪府議会一般質問より、生徒が主体となった学校づくり、校則の見直しに関する、公明党・堀川裕子府議の質疑を書き起こしました。

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堀川議員:最初に、生徒が主体となった学校づくりについて伺います。

府内公立高校では昨年度の入学者選抜において70校で定員割れが発生するなど、受験生の公立離れが加速していると言わざるを得ない状況です。

独自の教育理念を持っている私立高等学校に魅力を感じている子どもが、授業料無償化の制度拡充により私学を選択しやすくなったことも要因の一つではないかと感じています。公立高校離れを加速させないためにも、府内公立高校のさらなる魅力づくりが必要だと考えます。

私は先日、府立吹田東高校を訪ねたところ、校則の見直しや新たな行事を企画する際に、生徒が積極的に関わっている様子を見学することができました。

具体的には、生徒が校則等についてルールメイキングとしてNPOの職員や弁護士、教員等と活発に議論を重ねて見直しに取り組んでおり、大変頼もしく感動いたしました。また、そこで固まった改正案は、生徒総会を通じて全校生徒に賛否を問うといった、民主的な仕組みをとっていると聞いております。このような取り組みは、生徒一人一人が今後の社会において、積極的に自身の考えや意見を表明できる力を育むことができると考えます。私は、そのような教育が府内公立高校の魅力の一つになればと考えます。

このような、生徒が学校づくりに参画する仕組みは教育的にも意義のあるものだと思いますが、どのようにお考えか、またその取り組みについて今後どのように進めていこうとお考えか、教育長にお伺いします。


水野教育長校則の見直しをはじめ、学校施設の利用基準や課外活動など、校内にあるさまざまなルールについて、生徒が主体的に見直し等に関わる活動は、学校生活上の課題を生み出し、解決のために話し合い、合意形成や意思決定を図るなど、集団や社会の形成者として必要な資質・能力を育む教育的意義が高いものと認識をしております。併せて、生徒自らがルールの意義等を理解し、ルールを守ろうとする意識の醸成にもつながるものであると考えております。

今後、府教育庁においては、校内にある様々なルールの見直しや行事の企画などの場面で、生徒の主体的な意見を尊重した好事例について、各校からヒアリングを行うとともに、教員研修の機会を通じて具体的に全校に共有していくことにより、府立高校における生徒参画による学校づくりを支援してまいります。合わせて、このような学校づくりが府立高校ならではの魅力となるよう広くPRをしてまいります。



堀川議員:吹田東高校で行われたルールメイキングは課外活動として実施されており、これに取り組む生徒と教員などの熱意を目の当たりにし、生徒が主体となった学校づくりに大きな可能性を感じました。一方、校則の改定には、生徒指導上の心配から、保護者や教員からもさまざまな意見があるとお聞きしました。このような取り組みをより一層進めるためには、教育現場にいる先生方の理解と協力が必要不可欠だと考えます。

そこで、生徒の主体的な意見を尊重した校則の見直しについて、府教育庁では、府立高校に対してどのような働きかけを行っているのか、教育長に伺います。


水野教育長文部科学省が生徒指導の理論、考え方や実際の指導方法についてまとめた生徒指導提要が令和4年12月に改訂され、その中で校則の見直しについては、生徒や保護者等の学校関係者の意見を聴取した上で定めていくことが望ましいとされております。

府教育庁としては、このことも踏まえ、府立学校に対する指示事項の中で、生徒等の意見を受け止め、守るべきもの、努力目標というべきもの、生徒等の自主性に任せて良いものなどに整理をし、絶えず校則の点検・見直しを行うよう指導しているところです。


引き続き府立高校において、生徒の主体的な意見を尊重した校則の見直しが進むよう、各校の取り組みを支援してまいります。


堀川議員:ぜひ、学校現場で取り組みが深まり、さらに魅力ある府立高校づくりが進むよう、府教育庁が積極的にその役割を果たされることを要望しておきます。
 

 

(※誤字脱字はご容赦を。正確な情報は公開動画をご覧ください。)