令和6年5月21日 大阪市会 都市経済委員会より、万博関連の陳情書に対する維新・佐竹委員の質疑の書き起こし。

動画はこちら。https://youtu.be/vqEbRn4lCck?t=3678

 

1:01:18~

佐竹委員:大阪維新の会の佐竹りほでございます。私からはまず、運営費の赤字負担に係る知事発言についてお伺いをさせていただきます。陳情第89号におきまして、吉村知事が民放番組内で、もし赤字が出た場合には大阪府市で負担するという考え方はあると発言したと言われておりますが、すぐに知事はこの考え方について否定しているものと思われます。そこで改めて確認をさせていただきますが、番組内で知事の発言はどのようなものであったのか、事実確認につきましてと、府市が負担する考え方があるというのは、知事の発言趣旨本位とは異なるものと理解されておられますでしょうか。

 

 

総務課長:お答えいたします。番組内で、赤字が出た場合の府市負担について問われた際の知事の発言はおおむね次の通りでございます。「もし赤字が出た場合に大阪府市で負担するという考え方はあると思います。でもその時は黒字も大阪府市が全部もらいますよ。それがいいんですかというと、僕はそれじゃないと思うんです。万博というのはやっぱり日本万博であって、主催者が国の万博を大阪でやるということなので、そういった意味では、赤字が出たら大阪で、その代わり黒字が出たら大阪で、という議論はちょっと乱暴かなと僕は思います。」という内容でございます。今回の陳情にはこの一部が記載されておりますが、委員ご指摘の通り、赤字が出た場合に府市が負担するという考え方については、すぐに否定したものと認識しております。以上でございます。

 

 

佐竹委員:ありがとうございます。見解について理解させていただきました。

 

次に、万博の機運醸成の指標についてお伺いさせていただきます。赤字が出た場合の府市負担に関する知事発言と同様に、万博の機運醸成につきましてもネガティブな報道が多く取り上げられているように感じております。例えば、開幕まで一年前を切ったものの、盛り上がりに欠けるというような報道を見聞きしております。ですが、先月、大阪府市が開催いたしました万博開幕一年前イベントでも、たくさんの来場があり、万博ボランティア募集も5万5,000人を超えるご応募があるなど、徐々に機運が高まってきている見方もできるものと思います。先ほど理事者の見解表明におきまして、府市が実施しました昨年12月のアンケート調査では、おととしの前回調査と比較しまして、全国の万博認知度で82 . 2 %から88 . 6 %と6 . 4ポイント増加をしております。一方で、万博に行きたい来場意向度は41 . 2 %から33 . 8 %と7 . 4ポイント減少した結果もあり、愛知万博の開催前に実証した調査におきましては、認知度と来場意向度について比較してどのような状況であったのかお伺いをできます。でしょうか。

 

 

推進課長:お答えいたします。昨年12月のアンケート調査は、大阪万博開幕の1年4ヶ月前に実施したもので、愛知万博について同時期に実施した調査は確認できませんでした。開幕半年前に当たります2004年9月に内閣府が実施したアンケート調査によりますと、愛知万博の開催を知っていると回答した方の割合が56 %、愛知万博へ行ってみたいと思うと回答した方の割合が55 %でございました。以上でございます。

 

 

佐田委員:ありがとうございます。アンケートの実施時期が異なりますため、一概に比較はできませんが、大阪関西万博の来場意向度は愛知万博より低く、また認知度は愛知万博よりも高くなっております。これは万博への理解促進や興味を持っていただくことができますと、来場意向度の向上につながる、そのポテンシャルを秘めていると言えるのではないでしょうか。万博の開幕に向けまして、これからの機運を盛り上げていくことが大事になってまいりますが、先ほどの見解表明におきまして、万博推進局として博覧会協会などと連携をしながら、万博に行ってみたいと思ってもらえるような情報発信を強化していくということでした。機運醸成に向けて、万博推進局だけでなく各区各局も一緒に取り組んでいく必要があると思いますが、各所属におきましては、今後どのような取り組みを行っていただける予定でしょうか。

 

 

推進課長:お答えいたします。各所属における取り組みにつきましては、例えば区役所においては、それぞれの地域特性等を生かし、地元の皆様とともに万博の機運を盛り上げる24区万博の取り組みを実施しております。また、各局においても万博関連事業として、健康医療、スポーツ、観光文化などのイベントを通じて万博PRを行うなど、開催地の大阪市全体としてより効果的な機運醸成を進めるよう取り組んでいるところです。引き続き大阪市の各所属と連携しながら、万博機運のさらなる盛り上げに向け取り組んでまいります。以上でございます。

 

 

佐竹委員:ありがとうございます。万博は、世界から160カ国が集まり、世界の社会課題を解決するために未来に向けた先進的な技術やサービスが実証・実装されます。次世代を担う子どもたちをはじめ、できるだけ多くの方々に万博会場にご来場いただき、世界の最新技術や価値観などに触れる体験をしていただきたいと願っております。愛知万博と比較しまして、開催半年前の愛知万博の認知度が56 %に対して、1年4ヶ月前の大阪関西万博の認知度が88 . 6 %までになっているのは、その期待や、またご批判などもある、その話題性もですが、SNSの普及による情報共有のその手段の多様化も要因の一つではないかと考えております。

 

関西圏、特に大阪以外に向けましては、その情報の伝達がネガティブなものが先行して伝わっていますために、認知度に比較してその来場意向度が伸び悩んでいるのではないかと考えております。SNSにつきましては、万博推進局以外の各区や部局にも同じ熱量をお持ちいただきまして、主体的にその明るい話題での発信の機会を増やしていただきたいと考えております。

 

例えば博覧会協会がSNSは万博の情報を様々発信しております。インスタグラムは2 . 8万フォロワー、Xは7万5,000フォロワーをお持ちのアカウントなど、私も日々拝見しております。ですが、大阪市の部局や24区で持つアカウントとはまた重ならないフォロワーさんもたくさんいらっしゃると思います。各所属で持っているSNSでも拡散を行えば、大阪市内に向けては特に幅広く情報発信ができますので、そのような取り組みについても要望させていただきます。

 

また、今朝も大阪府外、近隣他府県の偏り、開幕一年前の万博イベントは盛大な印象であったけれども、その後の動きがあまり見られていないというご意見もいただいたところでございます。

 

大阪市外、大阪府外、関西圏以外へのアプローチを考えますと、フォロワー以外にも届きやすいインスタグラムのリール動画のシェアなどは、有効な一手であると考えられます。

 

博覧会協会のアカウントで発信されているエキスポに向けた海外での動きなどは、日本国内でのご批判を上回る影響力を持つのではないかと思わせるぐらいの渾身の映像となっております。

 

万博の開催都市としまして、各国の熱量ある動きをまとめた、その発信にも目を向けていただきまして、日本全体を盛り上げる大阪関西万博の位置づけというところを意識しながら、市内外への拡散をお願いいたします。

 

そして、万博推進局以外の部局における万博関連事業の予算付けにつきましても既にいただいておりますが、限られた予算であるからこそその費用対効果を意識していただきまして、市管轄の場所における万博の機運醸成につながるPR、広報などにつきましても事業展開をいただきたいと望んでおります。

 

万博開催まで一年を切り、待ったなしの時期となってまいりました。万博成功に向けまして、引き続き万博推進局を中心として、全所属が一丸となり、積極的に取り組んでいただきたいと要望させていただきます。以上でございます。

 

 

(※誤字脱字はご容赦を。正確な情報は公開動画をご覧ください。)