令和6年5月21日 大阪市会 都市経済委員会より、万博関連の陳情書に対する維新・藤田委員の質疑の書き起こし。

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49:20~

藤田委員:私の方からは陳情第88号及び96号についてお伺いをしていきたいと思います。

 

先ほどの見解表明で、ほぼほぼ内容網羅されていたかなというふうに思うんですが、重要なことですので、一つ一つ丁寧にちょっと議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 

まずですね。陳情96号の第一項目なんですけれども、こちら事故発生から消防が対処するまでにおよそ4時間半が経過しているということで、これ現場で処理をしようとして通報をためらったんではないかというふうに疑念が持たれているわけでございます。もし仮にこういうことがあれば非常に問題だなというふうに思うんですが、まず事実関係として、消防への通報が遅くなった理由と、その再発防止について確認をいたします。また、これに対して本市としてはどのような対応を取ってきたのかも併せてお伺いします。

 

 

整備調整課長:お答えします。博覧会協会からは、事故が発生した際、建設事業者は発注者である協会や労働基準監督署に速やかに報告を行ったものの、建物等に焼損はないと認識し、負傷者もいなかったことから、結果的に消防への通報が遅れたと聞いております

 

今後、現場内で火災、爆発が生じた場合、焼損等がなくても速やかに消防に通報するよう、博覧会協会から建設事業者に指導を行ったところであります。また、3月28日の火災事故の発生以降、協会から状況の説明を受けるとともに、再発防止策の内容について説明を求めてきたところであります。以上でございます。

 

 

藤田委員:ありがとうございます。確かにですね、ボンと爆発して、つぶさに目の前で火が燃えてなかったらですね、それで消防に通報する必要性がちょっとどうだったのかというところで、この時にはそういう判断をしたということなので、確かに素人感覚で言えばそういうこともあるのかなとは思うんですけれども、これ素人がやっている話ではありませんで、プロの話ですので、そういうことはもう現にないように、今後再発防止を徹底していただきたいというふうに思っております。

 

もちろん怪我人が出なかったのは不幸中の幸いですけれども、しっかりとルールにのっとって、住民の方、あるいは関係各所にですね、不安にさせるようなことのないように、しっかりと取り組んでいただきたいというように思います。

 

 

次にですね、このガス爆発についてちょっとお伺いをしていきたいんですけれども、爆発事故が起こりましたこのグリーンワールド工区ですね。廃棄物の処分場であることはよく知られておりまして、メタンガスなどの可燃ガスが発生すると。まあメタンガスというのはもちろん自然界にも当然あるものなんですけども、特に発生しやすい環境ということで報じられておりますが、一旦ここで、この廃棄物の処分場管理者において、どのような対策を取っているのか、そしてそのメタンガスの性質とはどういうものなのかについて、改めてお伺いをします。

 

 

企画課長:お答えいたします。グリーンワールドは廃棄物処分場である夢洲一区のうち、廃棄物埋め立てが既に完了した区域を本市から博覧会協会に貸し付け、同協会が整備しているものでございます。夢洲一区は家庭等から排出された一般廃棄物の焼却灰等を埋め立てている処分場でありまして、大阪広域環境施設組合において、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令に基づき維持管理をしております。

 

同省令におきましては、埋め立て地から発生するガスについて、通気装置を設けて排除することとなっていることから、同組合においてガス抜き管を設置し、廃棄物処分場として適切に維持管理しているところであり、そうした状況につきましては博覧会協会に対して情報提供してきたところでございます。

 

なお、メタンガスは一定の条件下においては発火や爆発の可能性があるとされておりますが、メタンの比重は空気より軽く、空気中では直ちに拡散棄釈するとされております。以上でございます。

 

 

藤田委員:ありがとうございます。当然ですね、言うまでもなく埋立地というのはこの夢洲だけじゃなくて全国にありまして、そのいろんな全国でこの埋立地を活用するにあたっても、国の方で省令を定めて基準を設けているということで、今回夢洲でもその基準にのっとって適切に管理をしていたということなんですが、ではそれであるにもかかわらず、なぜ今回このような事故が起こったのか、改めてお伺いしたのと、この再発防止というのはどのようにしていくのかを確認したいと思います。

 

 

課長:お答えします。建設残土等で埋められたパビリオンワールドと違い、一般廃棄物の焼却灰等で埋められたグリーンワールドにおけましては、床下ピットで作業を行う場合は作業前にガス濃度を測定し、作業中も適宜換気をするなど安全対策に取り組みながら作業を行ってきたところであります。

 

博覧会協会からは、今回の事故は一階での溶接作業中に発生した火花が床下ピット内で滞留していたガスに引火したものと想定されており、作業場所と床下ピットが別の空間であったため、作業中の火災の恐れが想定できなかったことが原因であると聞いております。

 

これらのことから、グリーンワールド工区における作業手順書を改定し、地上も含めてすべての作業前にガス濃度測定を行うこと、ガス濃度が基準値以下となったことを確認し、作業を開始することを徹底することとしております。さらに、かけさげ(?)を可能なガス濃度の基準を、労働安全衛生規則に基づくメタンガスの適用基準値より厳格化しております。以上でございます。

 

 

藤田委員:ありがとうございます。まだ、ちょっと詳しく確定というわけではないんですけど、想定をされているということでご報告をいただきました。さらに、今後は、この労働安全衛生規則よりもさらに厳格な基準を用いて管理をしていくということで聞いておりますので、工事中には専門職の方々が入られますので、安全に留意しながらですね。こういう事故がないように進めていけるのかなというふうに受け止めたところなんですが、一方でですね、会期中は本当に様々な方が出入りしますので、想定外のことが起こるということも想定されます。

 

したがってですね、この会期中の安全対策ということについて、住民の方もこちらの方がより一層聞きたいところかなというふうに思うんですけれども、今回はですね、その作業した場所と、そこから火花が落ちて、別のエリアに落ちてしまってということだったんですが、この安全性をより高めていくために、協会は、今後、開催期間中についてはどのような対策を取っていかれるのか、お伺いをいたします。

 

 

課長:お答えします。博覧会協会では今回の火災事故を受けまして、グリーンワールドのみならず、パビリオンワールドも含め、ガス濃度の測定を実施し、適切に対応していくこととしております。さらに、会期中に事故が発生しないよう、有識者の意見を聞きながら、グリーンワールドにおいて換気設備の見直しなどの安全対策について検討し、さらなる対策を講じることにより安全確保に取り組むこととしております。大阪府市といたしましても、博覧会協会と連携して安全に万博を開催できるよう取り組んでまいります。以上でございます。

 

 

藤田委員:ありがとうございます。市長ありがとうございます。市長にもお伺いしていきたいというふうに思います。

 

ただいまのご答弁でありますと、このガスが通常発生する可能性が限りなく低いような、建設残土で埋め立てたパビリオンワールドのほうについても、ガス濃度をしっかり測定して万全の体制を期していくと、さらに換気設備を見直して、より一層ですね安全対策を高めていくということで、絶対にガスがたまらないようにしていくということと、プラス、もし万が一、想定外にガスがたまってもすぐ分かるようにしていくということで、二重に安全策が張り巡らされているのかなというふうに解釈をいたしました。

 

とはいえ、こういうものって一番怖いのがやっぱり科学的知見とはまた別に、風評被害というのが非常に怖いなというふうに思っていまして。今ちょうど万博の機運を盛り上げていかないといけない時期ですので、私としましては、このさらなる安全対策を含めて、博覧会協会が主体的には情報発信をしていくということにはなろうかと思うんですけれども、やっぱり住民の方から見れば、博覧会協会ってなかなか人格が見えないというか、なかなか腹落ちする部分が少し遠いのかなという気もしておりまして、やっぱり本市として市長筆頭にですね。しっかり安全対策のチェックをしていただいて、市長なり、その市役所なりのお名前で、この安全を確認しましたよということを積極的に市民の方に発信していくことも大事かなというふうに思っておるんですが、市長このあたりのご所見についてお伺いできますでしょうか。

 

 

横山市長:お答えいたします。万博会場に来場いただく方々が安心して楽しんでいただけるよう開催準備を進めることはこれは当然のことでございまして、今回の火災事故につきましても、原因究明と再発防止を徹底するように指示してきたところでございます。

 

先ほど理事者から答弁にもございましたが、博覧会協会は会期中の安全対策として専門家の意見を聞きながら、グリーンワールド内の建物につきましては換気設備の見直し等について検討を進め、さらなる安全確保に進めるというふうに報告を受けております。さらに、パビリオンワールドにつきましてもガス濃度の測定を実施して適切に対応していくこととしております。本市としても博覧会協会が進めます安全対策の内容やその実施状況をしっかりと確認して、皆様に安心して来場してもらえるように、適宜適切に情報を発信していきたいと思います。

 

 

藤田委員:市長ありがとうございました。繰り返しですけれども、本来だったら計測する必要のないようなパビリオンワールドについても、しっかりガス濃度を測定していって、二重三重に安全対策を巡らしていくということですね。これ科学的にはこれでほぼほぼ安全が担保されているのかなというふうに思うんですが、やはり市長の顔で情報発信も大事かなというふうに思いますので、引き続きよろしくお願いします。

 

この万博を成功させてですね。大阪を成長させたいというこれは思いは、我々議会もほとんどのメンバーが共有しているところでありますので、議会としてもいたずらに不安になるのではなくて、しっかり科学的な知見に基づいて正確な議論をして、正確に情報を発信して、この大阪の成長につなげていきたいと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。以上で、私の質疑をおります。ありがとうございました。

 

 

(※誤字脱字はご容赦を。正確な情報は公開動画をご覧ください。)