先日、HEDD LINEARISER のベータ版と正式版のリリースについてお知らせしました。
※HEDD LINEARISER とは、独 HEDD が提供する HEDD スタジオモニター(アクティブスピーカー)をリニアフェイズ化するためのパソコンのプラグインソフトウェアです。Windows または Mac で利用可能です。詳細はこちら。
今回は、ベータ版の時と同様に正式版を使ってHEDDスピーカーの測定と実際の効果を試してみました。あわせてHEDDサイトに掲載のグラフと比較掲載しています。
HEDDサイト掲載の位相周波数特性
Type 30 アクティブスピーカーのLineariser 適用前(灰色のノコギリ状の線)と適用後(水色)
位相周波数特性(実測値)
Type 05 アクティブスピーカーのLineariser 適用前
通常のスピーカーと同様にノコギリ状のグラフ
但し、高域がフラットなのはHEDD AMT(ツイーター)の特色
Type 05 アクティブスピーカーのLineariser 適用後
全帯域の位相が0°付近に収束
リリース版はベータ版と同様の結果を得られたので内容に大きな変化はないと思います。
HEDDサイトのグラフと今回の実測値を比較すると、測定対象モデルの違い(Type 30/05)はあるものの Lineariser 適用前の位相周波数特性はノコギリ状になっていて同様の傾向がでていることがわかります。
一方で Lineariser 適用後はどちらも位相0°に収束して、こちらも同一傾向と言えます。HEDDサイトのグラフがほぼ水平な一直線なのは無響室による結果だと思います。※今回のように一般的な部屋では壁の反射音等の影響を受けるため一直線になることはないでしょう。
で、効果のほどは?
前回、ヘビメタ(メガデス)を聴いた感想を書きました。別の言い方をすると、位相周波数特性がフラットになると音がより研ぎ澄まされてきて適用前の音が大味に聴こえます。クラシックの場合、バイオリン等の弦のアタック音が引き立って鮮明になり音に立体感が生まれます。
以前紹介したMAGNIFICAT と同じノルウェーの超高音質レーベル2L のYouTube です。ここの映像は音のクォリティも高く、YouTube でも Lineariser の効果が十分に確認できます。
※オーディナリーサウンドの取扱商品は全て国内正規代理店から取り寄せています