人の聴力について興味深い話をテレビ放送していたので、ご紹介します。
かるた名人は歌詠みの声の高さの微妙な変化を瞬時に聞き分ける能力に長けているようです。
例えば「あ」で始まる札が「あい・・・」、「あう・・・」、「あえ・・・」、「あお・・・」の4種類あったとすると2文字目を聞いて初めてどの札であるか判断できるわけですが、名人の場合は2文字目が発音される前にどの札であるかを瞬時に判断しているとのことです。
パソコンで歌詠みの声の高さを分析すると、「あ」に続く音が発音される以前に次の言葉によって「あ」の音の高さが変化していて、名人は「あ」の音の変化だけで判断していることを説明していました。2文字目の音を消しても違いがわかってしまうのです。
1文字目後半の音の変化を瞬時に聞き分けている
人の聴力は時間軸に対する音の変化を非常に敏感に感じ取ることができるといったことを聴いたことがありますが、まさに好事例だと思いました。
番組の最後で、聴力を維持するために日頃気を付けていることは何かと名人に尋ねると、
・イヤホンはつかわない
・(カラオケに行ったら)大音量を避けるためにボリュームを下げる
とのことでした。
大変有益な話でした。