第17話 「運命の交渉」
それから三日間、三人はあの薬屋の前にも夜の市中にも行ってみたが凛の姿はなかった。
『どうして姿をみせないのだろう。』
白亜は凛の気持ちがわからなかった。
『まだ母親の容態がよくないのかもなぁ。』
小雪も心配していた。
そんなことを話していた翌日、三人はようやく凛の家を見つけた。
『『『ごめん下さい。』』』
三人は家へ呼びかけた。
『はぁーい。けほっ、けほっ。』
『母さんは寝てて。今、行きます。』
中からは凛らしき声が聞こえてきた。
戸が開き、凛は見るなり驚いた顔をした。
『あんたら・・・なんでここに・・・。』
凛は少し警戒していた。
『なんでって・・・。あんだけ必死に薬買っとったんやで、容態気になるやろ?』
小雪は強気で言い返した。
『まぁまぁ、あなた達が薬をくれた子達だねぇ。』
すると奥から凛の母親が顔を出した。
『母さん!寝ててよ!』
『あの薬のおかげでだいぶ楽になりました。本当にありがとうございます。』
凛の注意も気にせず、凛の母は頭をさげた。
『そんなたいしたことしてへんよ。これ、同じ薬やよ。』
小雪はあのときと同じ薬を二人に差し出した。
『まぁ、本当にすみません。ご好意に甘えさせていただきます。』
凛の母は頭をさげ、小雪から薬を受け取った。
『それで、一体何をしにきたんだ。用はこれだけか?』
凛は冷たい目で三人を見た。
『君の様子をうかがいに。元気にしてるかなぁって。』
陽はそう笑った。
『まぁ、元気そうやし、あたし等も帰るね。』
そう言って三人は家を出た。
その夜、三人は凛の家の近くで彼女の行動を見ていた。
すると、思った通り凛は家を出て走っていった。
『あたりだな。』
三人は姿を変え、凛の後を追った。
昼、三人が凛の家へ行ったのは凛を仕事へ戻らせるための種をまいたのだ。
母親が心配という凛に母が元気な様子を見せ、夜の市中に出すという白亜の作戦だった。
しばらく走った凛は急に足を止め何か言い始めた。
『玄武、久しぶりに悪霊狩りだ。』
すると凛の姿は漆黒の髪の槍を持った少女へと変わった。
((本当に久しぶりね、凛。さっさと片づけてしまいましょう。))
その声の主は凛の前に現れた。
幼い少女の姿をしているがまぎれもなく玄武だろう。
『行こう。』
陽の合図と共に二人も凛達の前へ飛び出した。
(この子が最後の四神姫。絶対協力してもらわなきゃ!!)
凛の家庭の事情を考えると「はい」と答える確立はとても低かった。
だが、三人はあきらめず凛の前へと出た。
『はじめまして。玄武の四神姫よ。』
この交渉に全てがかかっていると思い、三人に緊張が走った。
『誰だ、あんた等。』
凛は槍をかまえた。
『待ちなさい、凛。』
玄武は凛を止めた。
『あなた達、四神姫ではありませんか?』
玄武は見抜いているような目で三人を見た。
『さすがは玄武。私は白虎の四神姫。』
『私は朱雀の四神姫。』
『私が青龍の四神姫です。』
三人は正体がばれないよう言葉づかいに気をつけ、順に挨拶をした。
『俺以外の四神姫がそろいのそろってなんの用だ。』
凛は少し警戒をといた。
『あなたは最近、大きな力が動いていることを知っていますか?』
陽は冷静に聞いた。
『あぁ。だが俺も暇じゃない。なかなか手が出せないんだ。』
凛も退治したい気持ちは一緒のようだった。
『それなら話は早い。私達は今、その力を倒すために協力している。全員の力が必要なんだ!』
『あなたの力を貸してほしいの!』
白亜の小雪も頭を下げた。
陽も無言で頭を下げた。
それを見た凛はとても困った様子だった。そして
『一日待ってくれ。』
そういい暗闇の方を向いた。
『明晩、またこの場所に来る。
と言い残し、凛は暗闇へと走っていった。
三人はその背中をただ静かに見ていた。
☆あとがき☆
遅くなりましたぁ↓↓
なかなか書く時間がなくなってきちゃいました・・・・
ここでお知らせです
今、下書きのノートを貸し出し中なので当分書けません。
見て下さっている方は申し訳ありません。
ー次回予告ー
陽達の言葉に悩む凛。
そんなとき、凛の母が凛に声をかけた。
そして、凛の決断は・・・・!?
次回「
