朝から耳がグルルと鳴る。

猫のグルルに似ているのだけど

ああした快音ではなく、ひとえに耳の不調が疑義される感触である。


まだジャン・コクトーなど知らない頃


私の耳は貝の殻

海の響きを懐かしむ

ときいて

私は暗澹となった。

こんな言葉をこの先いったい幾らくらいきいて

私はその度に圧倒され動揺し、得体の知れない落ち着かぬ気分に陥らなければならないのだろうと

果たしてその想いは、半ば正解であったろうか


さて、機械翻訳にコクトーの原文を掛けると

私の耳は殻です

海の音が大好きな人

次には

私の耳は貝殻

海の男を愛する人

と、出て来るそうである。


機械翻訳を含め様々なAIの跋扈が不安げに我々の内心を時折逆撫でる昨今

堀口大学の揺蕩いもいずれは機械に追いつかれるのであろうか?


グルルと不快に軋む、我が三半規管の健康寿命ばかりが気になる晩冬の朝である。


片倉由紀

世に肉親ほど有り難くも面倒なものはない。

肉親なるものの存在理由は、その冠婚葬祭のうちに誰彼になくその生涯に一貫する禍根や悲しみや歓びを頂上的に付託することに尽きるように思う。

そうした機微は、たとえば優れた芸術等によっても遺憾なく付託されるもので、何も肉親に拠るものではないとも言えるが

ところがそれらの違いはやはり実に甚大である。

そして、その差異は優れた芸術や自然科学や哲学による知性によって、ようやく知覚される。

何人も知識研鑽に貪欲であれとの言の真意は、おそらくその一点に尽きるのでる。



あっけなき同病の叔母の臨終に際し
パンデミックに爛れし初夏に…

12月15日ライヴ
撮影者がYouTube動画に以下の件名、URLで限定公開してくれましたのでご閲覧下さい


件名: 忘年会2019②
https://youtu.be/HM-LLTiELuU