毎週放送を楽しみにしていた連続ドラマ、「エルピス―希望、あるいは災い―」が最終回を迎えた。
みなさんはこのドラマをご覧になっていたでしょうか?
実はこのドラマ、視聴率的には初回放送から8%と苦戦していた。
その後も視聴率は伸びずに下降線を辿ってしまい、常に5~6%台をウロウロするような状況であった。
おそらくテレビ局にしてみたら、決して成功したドラマとは言えないだろう。
しかしSNS等のリアルタイムでのコメント数の多さや、コメント内容の熱量を見る限り、ドラマ好きには非常に評価の高かった作品ではないだろうか。
「エルピス―希望、あるいは災い―」とは、一体どんなドラマだったのか?
もしも私がこのドラマを簡潔に一言で説明するとしたら、スバリ!「微妙にリアルティのある陰謀論的ドラマ」だ。
ちなみにみなさんなら、どう説明しますか?
きっと私よりももっと上手に説明してくれる人がいると思います。
よかったらコメントで教えてもらえると嬉しいです。
ではもうちょっと詳しくこのドラマについて語りたいと思う。
「エルピス―希望、あるいは災い―」は原作が無く、カンテレのオリジナル作品となっている。
だからドラマのエンディングでクレジット表記されていたのも、原作書籍ではなく、冤罪関連の書籍が参考文献としてクレジットされていた。
「エルピス」の大きなテーマは、「冤罪」である。
週刊誌に載った路上キス写真が原因で報道からバラエティに回されてしまったテレビ局の女性アナウンサーと、同じテレビ局でバラエティ番組のディレクターをしている無気力な若手男性社員。
彼らが、ある連続殺人事件の犯人とされる死刑囚の冤罪を証明するために奮闘する姿が描かれている。
そして裏テーマと言えるのが、「報道の自由」と「国家権力との戦い」だ。
全10話ある作品にもかかわらず、割と早い段階で「死刑囚の男が冤罪であること」や「真犯人が誰であるか」を視聴者に指し示していたのも、ストーリーを裏テーマへと展開させる布石だったのだろう。むしろこの裏テーマこそが、本命のテーマだったのかもしれない。
これが、普段犯人考察をしてもまず当たったことがない私が、早い段階で容易に事件の真相を推察できた理由でもある。
途中段階で連続殺人の真相に触れてしまったドラマは、終盤になるにつれて「死刑囚の冤罪証明」から「忖度で決まる報道姿勢」や「警察や政治家による圧力」との戦いへと比重が変わっていく。
一見すると、非現実的な展開にも思えるし、陰謀論だと思ってしまう人もいるかもしれない。
ただ、現実世界でも「某宗教団体と政治家の癒着」や「某大手芸能事務所や某国に対するテレビ報道の忖度」など、我々は似たような事例を実際によく目の当たりにしている。
ちなみにみなさんはエルピスを見て、非現実的な話だと思いましたか?
それとも現実でもあり得る展開だと思いましたか?
私はリアルな世界でも、圧力や忖度というのは日常のどこにでも存在しているモノ…、だと思っている。
ただエルピスのように死刑判決をこんなに簡単に覆せるとは思っていない。
このドラマを「"微妙に"リアリティのある陰謀論的ドラマ」と言ったのは、こういった理由からだ。
ここまでウザいほど「エルピス―希望、あるいは災い―」について熱く語ってしまいましたが、まだ見てないという方には機会があったらぜひ見て欲しいオススメ作品です。
そして「エルピス―希望、あるいは災い―」をすでに見たっていうみなさん、このドラマを見てどういう感想を持ちましたか?
よかったらコメント欄で教えてください。