会社は頭から腐る

会社は頭から腐る―あなたの会社のよりよい未来のために「再生の修羅場からの提言」< img src='http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=oumiblog-22&l=ur2&o=9' width='1' height='1' border='0' alt='' /> 冨山 和彦 ダイヤモンド社 2007-07-13 売り上げランキング : 5655 Amazonで詳しく見る by G-Tools

本のタイトルはちょっとネタっぽいですが、実に硬派な経営指南書です。産業再生機構の経験を持つ著者による「経営とは何か」という根本を説いた力作。例によって、覚えておきたいところをいくつか。

• インセンティブと性格の奴隷となる「弱さ」にこそ人間性の本質のひとつがある。性悪説でもなく、性善説でもない、「性弱説」に立って人間を見つめたときにはじめて多くの現象が理解可能となってくる


• 戦後につくり上げた日本の社会構造、あるいは会社の構造は、１９８５年のプラザ合意の頃に耐用期限がきていた


• 会社はそもそも人間様がより幸せになるための方法のひとつにすぎないのである。いちばん都合のいいような会社にすればいいだけのことなのだ

とくに、「性弱説」が、この本のキーポイントです。理屈では最善策がわかっていても、企業内で生き残るためのインセンティブを優先してしまう人の弱さが企業を弱体化させる原因とは、なるほどです。

それにしても、読んでいると筆者の熱意とか息づかいがよく伝わってきます。なんか鼻息を荒くして筆を進めている（キーボードをたたいている？）姿が想像できて、読んでいるこちらも盛り上がってきました。

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