先日、奈良県にある

當麻寺(たいまでら)へ行ってきました!

市営當麻観光駐車場に車を停めて

500mほど歩いて東大門に到着。

門前町は通りの左右に立派なお屋敷が立ち並び

屋根の飾り瓦も壮観。

東大門の門前には茶房ふたかみがありました。

ちょうど小腹が空いていたので

参拝の前に立ち寄ることにしましたニコニコ

素敵な雰囲気です乙女のトキメキ

夫は柿の葉寿司セット(にゅうめん)

私はお茶セット(創作和菓子付き)を頂きました。

和菓子って美しいですよねラブラブ

お稽古や改まったお茶席とかだと

私は緊張で味がわからなくなりそうですが

こんな風に頂けると、見るのも楽しく

しっかり味わえて嬉しいです照れ

 

東大門から境内に入ると

日本最古の梵鐘がありました。

當麻寺のもととなる万法蔵院は、

大阪府太子町にありましたが

白鳳9年(西暦681年)にこの地に移されたそう。

今から1300年以上も前のことですね。

それから間もなく、

680年代の内に鋳造されたのがこの梵鐘です。

今も鋳造当初の姿をとどめていて

日本最古の梵鐘だそうですびっくり

 

そのまままっすぐ進むと

正面に本堂(曼荼羅堂)が見えます。

本堂の手前には、

右手に講堂、左手に金堂があります。

少し変わった伽藍配置ですね。

初期の當麻寺は

一般的なお寺と同じように南に正門があり

現在の金堂を本堂とし

その背後に講堂があったようです。

奈良時代に入って

都が飛鳥から藤原京を経て平城京に移ると

都から訪れる人々の導線に沿うように

東を正面に変化させ、

曼荼羅堂、東塔、西塔、中之坊などが

建設されたそうです。

 

こちらが東塔

天平時代に創建された三重塔で

国宝に指定されています。

そしてこちらが西塔

東塔よりやや遅れて

平安時代に創建されたもので

こちらも国宝です。

古代の東西両塔が現存しているのは

日本全国でここだけだそうですおねがい

 

當麻寺は中将姫ゆかりのお寺として知られています。

天平19年(西暦747年)生まれの中将姫さまは

天平宝字7年(西暦763年)に當麻寺で剃髪し

尼僧となられました。

この日は中之坊の霊宝殿で

中将姫さまゆかりの品が特別展示されていました。

こちらが中之坊

中之坊の拝観料は500円。

拝観料を支払うと、まずはお庭の方へと誘導されます。

お庭に向かう途中にある中将姫誓いの石は

中将姫の強い信念により石に足跡が付いたものと言われています。

足跡が小さくてびっくりしました!

東塔を借景とする庭園「香藕園(こうぐうえん)」は

大和三名園のうちの一つとされています。

鎌倉時代に起源を持ち、桃山時代に完成、

さらに江戸初期に改修された庭園で

名称・史蹟に指定されています。

庭園の一部はぼたん園になっていて

美しい牡丹が咲いていました。

お庭を散策した後は、霊宝殿へ。

この日特別展示されていた

「中将姫廿九歳御影」は

鎌倉時代に描かれたもので

女性単独の肖像画として日本最古のものだそう。

他にも興味を惹かれるものがたくさん展示されていました。

 

さて、いよいよ

お堂を拝観させて頂きましょう。

曼荼羅堂(本堂)、金堂、講堂の伽藍三堂の

拝観料は500円です。

曼荼羅堂の受付で拝観料を支払います。

それぞれのお堂で音声案内を流してくださって

より興味深く拝見することができました。

當麻寺は平安末期に平家による攻撃を受け

講堂は全焼、金堂も大破してしまいます。

現在の伽藍三堂のうち、

曼荼羅堂の内側のみ天平時代の建築で、

曼荼羅堂の外側と金堂、講堂は

平家の攻撃を受けた後、鎌倉時代に再建されたものだそう。

鎌倉時代に再建され今に至る建築は

長い歴史の中で訪れる人々を見守り続けてきたのでしょうか。

国宝の曼荼羅堂(本堂)の内部には

鎌倉時代の須弥壇(国宝)の上に

天平時代の厨子(国宝)があり

曼荼羅がお祀りされています。

この曼荼羅は重要文化財の文亀曼荼羅で、

これは中将姫さまが蓮糸で織りあげた蓮糸曼荼羅(国宝)を

室町時代に転写したものだそうです。

 

続いて講堂へ

講堂の本尊は

平安時代の阿弥陀如来坐像(重要文化財)で

その他にも

平安時代の妙幢菩薩立像や地蔵菩薩像、

鎌倉時代の千手観音像など

平安時代から鎌倉時代にかけて制作された

仏像群がお祀りされていました。

たくさんの仏像が鎮座している前で

静かに合掌していると心が穏やかになりますハート

 

そして金堂へ

金堂の本尊は

白鳳時代の弥勒仏坐像(国宝)で

日本最古の塑像だそうです。

周囲を守護する四天王のうち

持国天立像、増長天立像、広目天立像の3体は

日本最古の乾漆像だそうで、

鎌倉時代に制作された多聞天立像とともに

奥ゆかしくも華やかな空気を纏っていらっしゃいました。

 

歴史を感じられとても見応えのあるお寺で

訪れて良かったと心から思いましたおねがい

當麻寺の宗派は真言宗と浄土宗の並立となっています。

この日訪れたエリアは真言宗でしたが(曼荼羅堂は兼帯)、

敷地の奥には浄土宗の當麻寺奥院があります。

こちらもじっくりと参拝させて頂きたいので

またの機会に訪れたいと思います。