『研修プロローグ』
高野山は古来より神々が鎮まる特別な場所と言われている。
言わば、聖地だ。
本日より、私雪村千鶴は、立派な幼稚園教諭となる為、ここで研鑽を積む!
身も心も引き締めて行こう!!
決意も新たに意気込んでみるが、どうにも周りの様子がおかしい。
何?このソワソワ感。
「ねぇ、あの人かっこよくない?」
え?なになに?どうしたの、お千ちゃん。
「あの人さ、確か中学校部門の・・・島田さんじゃない?」
どーしたの!?薫ちゃんまで!
え、ていうか、お千ちゃんも薫ちゃんも、あんな純朴系筋肉マッチョが好みなの?
えーーーー!?
じゃなくて!!
・・・なんか、出会いの場になってるΣ(・ω・ノ)ノ!
そう言えば、井上さんも言ってた。
毎年行われるこの研修は、唯一、幼稚園から高校までの新任教師が集う場であり、
20代前半の男女が集うと言えば
求められるものは 恋 である。って。
(色々、間違っているけど。)
この研修の目的が理解できれば、臨戦態勢に入れるってもの。
さて、肝心の宿坊のの部屋割りはどうなっているのかしら。
・・・あれ?
小学校、中学校、高校の新任たちの部屋は、同じところ場所にあるのに
私たち、幼稚園グループの部屋がない。
「あなた達は、こっちよ。何せ、大切なお嬢さんたちをお預りするのだから
きちんとお守りしなくてはね。」
そのまま、ちょっとオカマっぽい人に案内される。
着いた先は、別棟の完全孤立部屋。
囲むように、引率の管理指導主事(お偉いさん)たちの部屋。
い~や~っ!!遊べへんやん~!!!
「うっふっふ。あなた達を、壬生狼どもの毒牙にかけたりなどしないから、
あ・ん・し・ん・して
」
伊東管理主事、あなたの方が怖いです。
そして、露骨なまでの、この、青春メモリアル断固拒否アピールは何なのだろう。
狙う壬生狼たち。
震える子羊たち。(からのcome on状態)
したり顔のお役人。
宿坊の柱の影には、さらに光る眼が・・・。
今、まさに恋の争奪をかけた戦の火蓋が
切って落とされようとしていた。
(つづく)
※設定はフィクションですが、実話です。