カンナのキャラクターソング。ゲーム「サクラ大戦」では個別エンディングで一部が流れる。フルバージョンは「帝撃歌謡全集」に収録。
 リズムや音階が、伝統的な沖縄音楽と西洋の音楽の似た所を合わせた作りになっている。
 沖縄の三線(蛇皮線)によるイントロで始まるが、なぜかガムランや銅鑼といったアジアの民族楽器が入り、スウィングジャズ風のサックスが加わる。

特徴
 テンポは206BPMで正確に一定。
 沖縄のリズムとシャッフル(ジャズ・エイス)が、三連符の真ん中がない形で似ている事を使った、ハイブリッドなリズムの曲。
 調は変ロ長調に相当するが、いわゆる「二六抜き」の琉球音階に「二」の音(移動ドで「レ」の音)を足した、長調との間を取ったような音階になっている。
 サビで二小節だけ変ロ短調になり、長調に戻る。間奏ではト長調に転調、歌でまた変ロ長調に戻る。
 余談だが、後の歌ではこのト長調の方がカンナの調としてよく使われるようになる。
 三線パートは左右に位相をずらして配置されている。またサックスの音の定位が左右に別れたり中央に寄ったりと移動する。

構成
 三線のリフ・イントロ・Aメロ・Bメロ・サビ・間奏・Aメロ・Bメロ・サビ・三線のリフ・サビ前半×2・サビ後半を部分的に繰り返し・アウトロ。
 アウトロのメロディは、笠置シヅ子「東京ブギウギ」のイントロに似せたものになっている。

編成
 サックス二本と女声コーラスは生音、キーボードではエレピ、三線、他にシンセらしい音が二種類ほど。
 ベース、シンセドラム、ドラ、ガムランはサンプリング音源と思われる。

サンプリング音
 編曲を担当している岸村正実さんは、特殊な民族楽器などで楽器や演奏者が用意できない場合、既存の音源を加工してその楽器の音を再現する技術に長けている。(ex.コクリコの「いっしょに歩こう」のベトナム宮廷楽団の胡弓)
 本曲の場合も、スタジオで演奏しているとしか思えない三線であるが、演奏者がクレジットされていない、特定の音に同じ響きがある、という事から見て、サンプリング音源とキーボードで演奏を再現していると思われる。


ライブバージョン
 歌謡ショウ「愛ゆえに」では生演奏されている。三線パートはキーボードで演奏されていると思われる。民族楽器は省略され、代わりに金管楽器が加わっている。
 構成的には最初と最後の三線のリフは省かれ、間奏は男性役者による組体操が行われるのに合わせて長くなっている。
 このライブバージョンの編曲は宮崎慎二さん。


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