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「ライトノベルキャラクターズ 完全ファイル」

最近ちょっと必要があって歴史とは無関係の本を優先的に読んでます。

ああ、アイヌが、マハーバーラタが、中国の秘密結社が読みたひ…(-_-;


さて、宝島社から出たこの本、いわゆるアキバ系ライトノベルのキャラをビジュアル込みで網羅しております。

どういう基準で選抜したのかイマイチ謎なんですが、ともかく最近のこの業界のキャラ事情はおおよそ分かるようにできております。


…なんと言いますか、例えば、目がくりくりとして大きな美少女が転校して来る。

たまたま隣の席に座ったその子は成績優秀で運動万能で、ついでに世界最強の秘密組織の司令官だったりするわけです。

「かわいいのに○○だ」

ここですね、要点は。

まず「かわいい」。

あとは出来るだけ現実離れした能力を秘めているほど良しとされます。

もちろん設定だけではダメで、それをいかに活き活きと描写できるかが著者の力量が試される部分というわけです。


「だからどうした」

そんな皆さんの声が聞こえてくるようです。

しかし、アキバ系だからといってバカにしてはいけません!

かくいう僕もかつて…いいえ、余計なカミングアウトは控えておきましょう。


さすがに宝島社は目の付け所が違います。

入門書としてオススメかもしれません。


¥1333+税

宝島社

「STANDARD大戦略 失われた勝利」

第二次世界大戦における欧州戦を、ドイツ軍の側から描いたWSLGシリーズ第二弾です。

「アドバンスト大戦略」が従来の大戦略のシステムをベースにしているのに対し、こちらはかなりマニアックな要求を満たすシステムになっております。

システムについていくつか感想がございますので、特に旧・大戦略シリーズからの乗り換えを考えておられる方は是非お読みください。



《よく出来てるなぁ、と思う点》


○生産ユニットと配備ユニットの格差付け

 生産したばかりのユニットは耐久度が1の状態です。MAXが21なら、2~3ターン格納状態にしておいて補充を受けさせることでだいたいMAXにできます。つまり、生産したユニットをすぐに前線に投入できるわけではないのです。

 対して配備されたユニットは前のマップから引き継いだ装備なので、耐久度も経験値もそのままです。そのまま投入できるでしょう。


○対空ユニットの解釈

 基本的に反撃専門とし、その代わりに射程内での攻撃に対しては集中砲火を浴びせます。かなりリアルです。


○同盟国に、兵器を給与できる

 弱小な同盟国が存在するマップでの戦闘は、余剰戦力を同盟国に給与することでさらに有利に展開します。



《いまいちだなぁ、と思う点》


○リアル戦闘画面

 妙に間延びしていて、あまり緊張感がありません。「アドバンスト~」の方が良かったです。


○格納状態のユニットの表示

 とても見にくくて、よく見落としてしまいます。


○平常時のデータ表示が分かりにくい

 総軍事費などの重要情報が表示されていないこと、アイコン表示なので意味がわかりにくいこと、ユニットがいる地形のデータを参照できないことなどはかなり問題です。


○砲塔の交換

 何に使うのか今のところ不明です。1号対空戦車やマーダー自走砲、ということでしょうか?


次に、ゲームを進める上で留意すべき点です。


1.格納ユニットを確認する。

 都市、空港、港湾施設などの地形には格納状態のユニットが存在することがあります。これを無視していると、思わぬ敵の登場によって損害を蒙ることがあります。確認した上で、ZOCが効くユニットを配置して出撃できないよう押さえておきましょう。


2.占領

 このゲームは基本的に、「拠点の占領」によって進行していきます。

 占領するべき拠点の耐久度によって、占領所要時間が1~4ターンほど差が出てきますので、爆撃機による準備爆撃は欠かさないようにしましょう。

 「歩兵(占領)」「輸送ユニット(兵員の輸送)」「爆撃機(都市の耐久度を低下)」の組み合わせが基本となります。


3.帰還

 帰還ルールによって、配備したユニットを装備ストックに戻すことができます。

 不要になった輸送ユニットを帰還させて上限がある配備可能数を有効に使ったり、空いている首都でユニットを生産して耐久度を上げた後帰還させてストックしておくなどができます。


4.所持可能装備数

 ストックしておける装備の数には上限がありますが、最初の段階ではかなり数に余裕があります。

 確実に消耗戦になる東部戦線に突入するまでに、どの程度のストックを作っておけるかで勝負は7割がた決します。

 自分は初回、ここを全く気にせずに進行させた結果、ソヴィエトの国境すら突破できませんでした;


5.昇格

 格納状態のユニットの装備を新型に切り替えます。

 出来るときにやっておかないと経験値が無駄になってしまいますので、マメに昇格させるようにしましょう。


6.軍事費と装備のバランス

 従来の大戦略シリーズ同様、基本的に航空ユニットが最強です。

 しかし、今回はマップあたりの軍事費の設定がシビアなので、地上ユニットをうまく活用しないと各マップ攻略中盤以降で確実に補給停止状態に陥ります。

 つまりユニットの補充はおろか、弾薬・燃料の補給すらままならない状態です。

 これは航空ユニットの単価が高いため、航空ユニットばかりの編成で補充・補給を繰り返しているとマップの攻略半ばで軍事費が尽きてしまうことに拠ります。

 軍事費が尽きてしまいますと完全に補給停止状態になりますので、もちろん改修・昇格もできなくなりますし、新兵器の制式化もできなくなり辛いです。


7.都市の増設

 都市が多いマップではマメに増設を行って、次のマップにできるだけ多くの軍事費を繰り越すような作戦もできます。

 その場合は当然クリアが遅くなりますので諸刃の剣といえます。


8.制空権の確保

 大戦略で「制空権」を確保する方法は、実際のものとはまったく異なります。

 大戦略シリーズでは、それぞれユニットの周囲1ヘクスが「ZOC」と呼ばれ、敵ユニットが通過できないことになっています。これを利用して、敵の航空ユニットや地上ユニットが侵入できないような「ZOCライン」を構成するのです。

 特に敵航空ユニットの侵入を許すと、それがどんな脆弱なユニットであっても後方ユニットは大抵一撃で全滅してしまいます(特に歩兵弱すぎ;)。

 なので、特に敵が航空ユニットを頻繁に使用してくる序盤では、自軍の作戦エリアを囲い込むように2ヘクスごとに戦闘機などを配置して、奇襲攻撃を阻みます。これが制空権を確保している様に似ています。

「図解雑学 孫子の兵法」

恥ずかしながら、実に2ヶ月ぶりに近い書評の更新であります。

しかも、当初の予定を全て無視し、「孫子の兵法」であります;

まぁ見苦しい言い訳は止しておきましょう。


この本を読んでいると「なるほど」と納得するにつけ、無性に試してみたい気にさせられます。

が、そもそもこの中には「戦で勝つ方法」しか書かれておりません。

一見すると「戦わずして勝つ」なんていう言葉もありますが、これらは全て自分をより優位に立たせるための謀略であって、決して不戦・非暴力主義の類ではないことはすぐに分かります。


「勝つことより、もっと大事なことが沢山ある」ということを知った上でないと、ちょっと危険な書かもしれません。


純粋な読み物として、一種の「攻略本」として面白いと思います。



ところでこれは余談ですが、僕は昔からゲームが好きで半ば趣味としてやっているのですが、最近のゲームは「攻略本」がセットになっているようなむきがあって嘆かわしいです。

昔は攻略法など自分で編み出したものですし、そこが面白さの一面でもありました。


もちろんゲームをより楽しむためのガイドブックというあり方は有効だとは思います。

しかしその主たる理由は、やはりメーカーや関連出版業の「経済活動」ということに尽きると思います。

攻略本が無いと、攻略に数ヶ月もかかってしまいそうなゲームというのは、事実上セットになっていると言ってよいと思います。


発売日に同時に発売されるガイドブックを、ゲーム本体が面白いかどうかを確かめもせずに同時に買ってプレイする…。

最早ゲームを楽しんでいるのか楽しまされているのか分かりません;


ゲームというのは、結果を他人と競い合うためのものではなくて(そういう楽しみ方もありますが)、基本的には個人が内容を楽しむためにやるものです。

この側面を忘れてしまうと、メーカーもファンも不幸へとまっしぐらだと思います。


水野 実

ナツメ社

¥1350

歴史バトン

裴松之さん、バトンお引き受けしました^^


いや~困ったなぁ~。
自分、アンケートに答えるの、めっちゃ好きなんですよね~( ̄ー ̄


1.Number of your book about history
(歴史に関係する本の所持数)


 うむむ…まだ20冊くらいかな?
 広めに解釈しても30冊程度かと。

 歴史ブログなどと銘打っておきながら、お恥ずかしい限りです; 


2.People who patronizes it now
(今イチオシの人物)


 ブラピと相武紗季さんですね^^

 …真面目に答えますと、元・国連難民高等弁務官の緒方貞子さんです。


3.The battle I remained
(印象に残っている戦い)


日露戦争から「日本海海戦」
WWⅡから  「マーケットガーデン作戦」
戦国時代から「姉川の合戦(浅井vs織田)」
         「沖田畷の戦い(島津vs竜造寺)」


4.Five person favorite of me, or that mean a lot to me
(好きな、若しくは特別な思い入れのある人物5人)


東郷平八郎、山本五十六両元帥閣下(笑
三国志からは甘寧。
あと二人かぁ…
高橋紹雲(大友家臣)、高杉晋作あたりでしょうか…?
何やら好戦的なメンツですね(^^;


5.One-Five people to whom I'm passing the baton
(バトンを回す人1~5人)


これはもう、pico3298さんにお願いする他ありませんね^^

よろしくっす~♪

やっと…

読書を再開致しました。

記事アップまで引き続きまた~りお待ちください^^


ヒマつぶしと言っては何ですが、比較的更新が早い自分の映画ブログ「《ネタばれ》言いたい放題」などお楽しみください。ただし文字通り「ネタばれ」ですので、ご注意下さいませ。

アリゾナ記念館

先週一週間、妹の挙式に参加するためにハワイに行ってまいりました。

このチャンスを決して逃してはなるまいと、アリゾナ記念館に行ってまいりました。


先ず陸の記念館に到着すると整理券を受け取ります。

入場料は無料です。

魚雷・後部 魚雷・前部

これは地上の資料館に展示されていた、本物の投下式酸素魚雷です。

左が後部、右が前部ですが、左の写真手前のパネルにこの魚雷が回収できたいきさつが説明されています。

それによると、投下体勢に入った雷撃機が対空砲火の影響を受けてコースを外れ、そのタイミングで発射された魚雷が通常と異なる軌跡で海面に突入した結果海底に突き刺さったもののようです。

魚雷を投下した機までが特定されていました。

魚雷・前から

同じ魚雷を前から撮影。

この先の部分に弾頭が装着されていた筈です。


たまたま昼先という時間帯に行ったのが悪かったのか、なんとここから2時間半待ち!

さすがに待ちくたびれました。


順番が来ると、まずは映写館に案内されます。

ここで、真珠湾攻撃とアリゾナ轟沈のエピソードが実際の映像で紹介されます。

圧巻だったのは、アリゾナが弾薬庫に引火してまさに大爆発する瞬間の映像。

この一瞬で1200人余りの犠牲者の大半が死亡したのかと思うと、とにかく衝撃だった。

おそらく「もうだめだ」と思ったスタッフが、とにかく記録をと必死の思いでカメラを回し続けたのでしょう。

彼らの想いは察するに余りあるものがあります…。


次にボートに案内され、いよいよ海上のアリゾナへ。

アリゾナ アリゾナ墓標

右は、いわば墓標とも言うべきもの。

アリゾナの右隣は「ネバダ」とありました。

ネバダは傾きながら次々に魚雷を受け、完全に転覆してしまったそうです。

アリゾナ砲塔台座 アリゾナ前部

左は砲塔の台座。右は反対側です。

画像名は右を「前」としましたが、あるいは逆かもしれません。


今目の前に、当時沈んだまさに本物のアリゾナが横たわっています。

この事実に深い感銘を覚えました。


街中は日本人で溢れ、ワイキキエリアで働くほとんどの現地人が日本語を聞き分ける今の時代、こんな静かで美しい島がかつて戦場になったなどということは、本当に信じられません。

この残骸も、いずれは朽ち果てる運命に他なりません。

しかし、この想いはきっと一生涯忘れることは無いでしょう。



この日、アリゾナを訪れる前に立ち寄った場所があります。

「カカアコ・ウォーターフロント・パーク」という場所に設けられた、えひめ丸の慰霊碑です。

えひめ丸慰霊碑

えひめ丸のアンカーは、ほとんど観光客が訪れない美しい静かな公園の海が見える丘に置かれていました。

人の気配はあまりありませんでしたが、レイがたくさん献花されていました…。

「傭兵の二千年史」

国民皆兵の時代に強盛を誇り、富と貨幣経済がもたらされるに従って傭兵へと切り替わり、そしてやがて没落してゆく。

欲望と不安の悪循環に陥り、一度軍国化して富を享受した国家は必ずと言っていいほど滅びるまで暴走を止めることは無い。

富の陰には貧困があり、栄華の陰には衰亡がある理ですね。

そう考えると、ちょっとお隣の国の動向が気になってくる気がしなくもありません。


人類が物心ついた時から脈々と続く営みの一幕に、必ず現れるこの傭兵という存在。

そういう目で見ると、また一味違う感慨があります。


映画「グラディエーター」では、敵の野蛮人として「ゲルマン人」が描かれていました。

しかし帝政の頃には、彼ら「ゲルマン人」の傭兵はローマ軍になくてはならない存在になっていたそうです(^^;

あの「うぉ~うぉ~」という雄叫び…(笑

原始人と言ってもいい連中が、最強を誇ったローマ軍を支えていたというのは、ちょっと想像したくない光景かもしれません。


そういえば我等が「自衛隊」は職業軍人なので「傭兵」ということになりますが…。


菊池良生

講談社現代新書

680+税

「世界史に消えた海賊」

これは自分のような初心者が読むための本であって、その道のベテランの方ははっきり言って食い足りないと思います。


「パイレーツ」「コルセア」「バッカニア」「私略船」などの用語、海賊を扱った作品などの解説から、これまでの歴史上に登場した海賊達を要約してポイントを説明してくれます。

また「倭寇」にも触れ、研究がこれまでなかなか進んでこなかった経緯などがまとめられています。

「週刊少年ジャンプ」で連載中の「ワンピース」にまで触れています。


バッカニアというのは、元々地中海の島などで、新大陸と欧州を往復する船などを相手に燻製を売って生活している人々の総称なのだそうです。

彼らは、もともと船員として働いていた連中が、仕事が嫌で逃げ出したような人が多くて、目の前を金目のものを満載した船が通り過ぎるのを見ているうちに、自然な成り行きで海賊になっていったんだそうです(^^;

「自然な成り行き」て。


まぁでも、当時の海上生活たるや悲惨なものだったらしいです。

ウジが湧いた食べ物を食わなきゃならないし、仕事はハードだし、上司は下っ端を奴隷のように扱うし、見返りは少ないし、場合によっては2~3日食うものが無いなんて当たり前だし…。

元々やりたがってやる人間なんていないものですから、港町の酒場などで「船員狩り」をして無理やり連れて行くこともしばしばだったそうです。


武光誠

青春出版社

730円+税

「中国の海商と海賊」

この両者の関係がどれほど深いかを説明しますと、昔は「有力海賊=有力商人」だったと言えば分かりやすいかもしれません。

つまり海路を制すれば、莫大な利益を生む海上交易の利益を独占できる訳で、昔から商人同士の勢力争いが激しかった訳です。

その中で淘汰がなされていった結果、上記のような図式が成り立った訳で、海商と海賊が分業されたのはバッカニアなどの例を除けば割と新しい時期な気がします。


いや、現代でも海賊はいて、やっぱり同じようなことをしています。

目的は金品ばかりでなく時には思想的なものも含まれますが、結局不法を働いて利益をせしめるという手口は今も昔も変わりませんね。

「平等」と「公平さ」は両立しないということを理解していない人は、世界にはまだまだ沢山いるようです。

ま、ヤボな話は置いといて…。


もちろん、これには「倭寇」として恐れられた日本の海賊も含まれます。

ちなみに「日本の」とは言っても、後期倭寇の大半は中国人だったということは結構有名な話ですね。

いずれにせよ彼らが、実は外交の場で「コーディネーター」的な役割を果たしていたらしき事実があり、これまた興味深いです。

これが事実だとすると、大昔の外交は、実は人間同士の高度な駆け引きが介在する凄い現場だったのかもしれません。


現代なら、相手がどういう人間であれ、社会的体裁というものがありますから「外交」という現場に持ち込んでしまいさえすれば外交官の勝ちです。

けれど、大昔はそれがありません。

外交官は、モノホンの海賊とガチンコで交渉する訳です。

それでも彼らの手を借りることが最も手っ取り早かったのでしょうから仕方ありません。

気の毒に…(^^;


でも、彼らは商人でもあったので、案外話の分かる相手だったのかもしれません。

もちろん、こちらがそれなりの見返りを提供できれば、の話なんでしょうが…。


松浦章

山川出版社〈世界史リブレット63〉

729円+税


「絵巻 水滸伝  梁山豪傑壱百零八」

「絵巻作家」正子公也氏による、梁山泊天導一〇八星のCG画集。

理系の経歴ながら寺沢武一氏に師事するなど、異色の経歴を持つ。

最近は光栄のゲームでも度々仕事をしています。

何と言っても初登場「水滸伝~天導一〇八星~」のOP・EDのインパクトは絶大!

これはほとんどコラボと言っていい感じで、元々あった梁山泊の豪傑の絵巻に光栄がラブコールして実現したっぽい。


OP・EDの製作も正子氏が手がけているんですが、特にEDの出来は過去自分が目にしたゲーム系のムービーと比較しても最高なんじゃないでしょうか。

絵、演出、音楽(光栄による)、どれをとっても凄いです。

他の仕事(三国志など)は、正直いまいちな感じが…

この人はやっぱり水滸でしょう。


日本人は昔から、何かこの「水滸伝」という物語に惹かれるものがあるらしく、特に任侠の道で好まれて引用されてきました。

なんとなく、昔の講談を題材にした映画を彷彿とさせる部分がある訳ですが、ここを突いてるとこが隠し味として効いてますね。


正子公也

グラフィック社

2800円+税