△「容疑者 室井慎次」
- ポニーキャニオン
- 容疑者 室井慎次
…というわけで、全部タダで借りてホクホクしていたら、全部TVで放送されたわけで。
まぁCMは入りませんから(←ちょっと悔しい)。
さて、この「室井慎次」。
技術的な部分は、僕はよく分らないので何とも言えません。
ただ大きなミスは無いように思います。
にも関わらず、見た後に残るこの大きなモヤモヤ感は何なんでしょう?
考えるに、やはりストーリー内容でしょうか。
力を持った人間、権力構造の中で発生する無意識の暴力。
「ハラスメント」あるいは「いじめ」など、色々な形で問題化しています
このテーマは良かったんですが。
ただ、この問題について、正しい姿勢を自ら示して見せた室井がこういう形で失脚するのはストーリーの意味的にどうなんでしょうか…?
「現実はそんなに甘くないよ」ってことなのでしょうか?
でも彼には警察上層部の浄化という大きな仕事がありますよね。
彼は自分が恋人を追い詰めてしまったと自責します。
確かにそういう面もあるでしょう。
でも…本当にこれでいいんでしょうか…?
「真実を明らかにしたい」
「警察にいてはそれができない」
真実を追い求めた結果解任されるなら、それもやむなしといった所でしょうか。
でもそれは、「警察上層部の浄化」よりも価値がある仕事なのでしょうか?
この物語が、暗に「必要悪」を認める形になってるような気がしてなりません。
「踊る~」シリーズには「必要悪」という言葉を認めて欲しくなかったんですが…。
製作年 : 2005年
製作国 : 日本
配 給 : 東宝
監 督 : 君塚良一 キミヅカリョウイチ
脚 本 : 君塚良一 キミヅカリョウイチ
出 演 : 柳葉敏郎 ヤナギバトシロウ (室井慎次)
田中麗奈 タナカレナ (小原久美子)
哀川翔 アイカワショウ (工藤敬一)
八嶋智人 (灰島秀樹)
筧利夫 カケイトシオ (新城賢太郎)