以前、府道4号というヒトケタ府道にろくでもない区間があることを紹介したが、今回は栄えある1号線である。
なお、2号は旧線の残る道だがチュウカンこと中央環状線で、立派な道ができている。3号は欠番。
果たして、どんなたいそうな道なのか。自転車で走ってみることにした。

名称は、茨木摂津線である。その起点は茨木市車作。
この起点から、たどってみることにする。

車作(くるまつくり)とはおもしろい地名である。山の中に突然現る、斜面にへばりついたような集落である。結構大きい。
このあたりでは、府道46号茨木亀岡線の新道工事だろうか、でっかい橋を作る工事をやっていて、非常に騒がしい感じになっている。

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府道1号は、起点から早速強烈なのぼりである。上の方に新道らしき工事現場が見える。
中央上の青の看板は、異常気象時なんちゃらの看板である。豪雨のとき通行止めになるってやつだ。この看板をみるとダメ道の予感がしてテンションがあがる。

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上から見下ろした感じ。なかなかたいそうな登りっしょ?
左の道は府道46号。

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一応登りきって、広くなったところ。
右には車作の集落。
左にまた強烈に登っていくのが、我らが府道1号。こりゃ、難儀や。
地図によると、起点から直線距離2キロほどのあいだにごっつい九十九折が書かれていて、忍頂寺という地点まで登りまくるようである。
たかが2キロ、されど。
九十九折を開いてみたら、実質サイクルコンピューター計測では3キロあったんだ。

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とにかく、登る。
道は基本的には2車線。通り抜けに困るような道ではない。
のどかな景色を眺めながら、通る。
問題は傾斜であって、筆者の折りたたみ20インチでフルサス6段変速というロードでの走行性能に長けたとはいえないシボレーと鍛えていないエンジン(わが脚のことだ)では、かなりしんどい。ってか、そこまで結構走っていたので、無理だった。
起点が標高115。もっとも高い地点で320ちょっと。205メートル標高を稼ぐ。
平均斜度6.8パーセント。急こう配ありの看板があってもおかしくはない。

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あまり写真は撮っていないが、ここで登りは終了。
忍頂寺交差点までやや下り。

忍頂寺交差点では、府道43号豊中亀岡線をかすめるように、北西に向かっていた1号が真南へ折り返す。
310ぐらいから、200まで気持ちよく駆け下りる。

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左からきて、右に下っていく道をゆく。
なんか、ドリフトの跡だらけ。ここには信号もないしたしかに楽しそうだが、見えている家の人は大迷惑だろう。

頭文字Dの曲をウォークマンで聴きながら(よろしくないのはわかってますよ、でもチャリで峠道を下るのにテンションめっちゃあがるから)適度なカーブの続く道を快走していると。

そのまま広い道を気持ちよく直進、一般府道114号。
右のほうに入っていく変な細い道、主要地方道1号。
というなんか倒錯したような場所がある。青看もなく、下っている途中に突然標識で示されるのだからたまらない。
フルブレーキ。止まりきれず引き返す。

そうして、大阪府道1号は、こんな哀れな道となる。

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こんなショボい道のくせに、堂々と「1」を示すヘキサがなんか物悲しい。
でもむしょうに、「萌える」。
いじらしいじゃない。

一応は車も走っているこの林間コースを抜けると、立派な交差点。
右、一般府道110号。左、主要地方道1号。
やっと、1号らしくなったと思ったら、また右折させられてこのザマだ。

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ブレブレだが、まあこんな感じ。農道みたい。

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これもブレブレだ。人として軸はぶれていないつもりだが。

そうして走っていくと、彩都というニュータウンに出る。
道は最近作った感丸出しの綺麗な感じになる。

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さっぱり、落ち着かない感じだ、府道1号。
こうして、住宅街を抜ける道となり、そのうち国道171号にぶつかる。

このあと、この府道1号はさらに南下し、万博公園をぐるりと一周して終点摂津市千里丘に至るが、そのままイナイチで池田に帰ったので走ってはいない。

なんというか、府道1号の名を使うにはもったいない感じの、変な道であった。