強迫性障害(OCD)は環境によって引き起こされる
強迫性障害(OCD)が遺伝するかどうかについては、臨床データによって遺伝することが明らかになっています。
しかしだからといって必ずしも発病するということではありませんので安心して下さい。
発病に際して遺伝的要素がいくらかあるとしても、発病する原因の多くは患者さんの生活環境によるものだからです。
ですから「親が強迫性障害(OCD)だったから自分もそのうち発症してしまうだろうか?」とか
「自分が強迫性障害(OCD)だから子供は持たないほうがいいのか・・・」などと考えなくても良いのです。
ここで強迫性障害(OCD)の患者さんの例を二つあげてみます。
一人目は女性で、彼女はごちゃごちゃした実家を出て念願の一人暮らしを始め、
すっきりした暮らしを楽しんでいましたが、自分が住むことで部屋が乱雑になるのを恐れるようになり、つ
いには自分の部屋なのに帰宅できなくなってしまいました。
また、二人目の女性は結婚前まではバリバリと仕事をこなすキャリアウーマンでしたが、
結婚後専業主婦となり外で仕事をする代わりに今度は家事を完璧にこなさなければという思いが高じて、
ついにはゴミの分別を5時間もかけて行うようになってしまいました。
これは「有り余る時間」という環境が強迫性障害(OCD)を引き起こしてしまった例です。
■ 強迫性障害(OCD)と脳との関連について(選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が効果的)
強迫性障害(OCD)の患者さんの脳に関する研究が各所で行われています。
その中でも特に注目されているのが、脳内にある神経伝達物質のひとつセロトニンです。
このセロトニンに反応する神経細胞は脳内の至る所にありますが、
前頭葉と大脳基底核にはそのような神経細胞がたくさんあります。
強迫性障害(OCD)の患者さんの脳を調べてみたところ、前頭葉や大脳基底核の活動が異常に高まっていることが確認されました。
これはおそらく神経細胞がセロトニンに過剰な反応をしているためと考えられています。
神経細胞の過剰な活動が強迫性障害(OCD)を引き起こしているとすれば、
「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」を使用してセロトニンを遮断することで
症状が治まっていくことの説明がつきます。
12年間強迫性障害で苦しんだ我が家の兄が強迫性障害を克服できた方法がこちら