私は、結婚と同時に、霊感が無くなった時期がありました。

 

これを機会に、新婚旅行へは、広島の原爆ドームへ行こうとなりました。

 

それから間もなく、霊感も戻り、気が付くと、私の知らない霊が憑いていたのです。

 

それが黒子ちゃんでした。

 

黒子ちゃんは、名前は分かりませんが、原爆に焼かれ、全身真っ黒になっていたので、命名は黒子ちゃん。

 

年齢は10歳前後の女の子で、言葉は話せません。

 

私が夜、寝る頃になると、気が付くと、一緒にお布団に入っていたり、少し甘えん坊なところがあり、私も何だか親近感を覚えていました。

 

結婚して、憑かれてから21年、ずっと一緒にいたのですが、黒子ちゃんの感情から伝わってくるのは、お母さんに会いたいという思いです。

 

21年目に、やっと広島へ送り届ける事となりました。

 

何だか寂しい気持ちが大きかったけれど、黒子ちゃんの為だと思い、自宅近くまで送り届ける事にしました。

 

あの世へ上がる瞬間、黒子ちゃんの身体が光に包まれたかと思うと、「お母さん」と一瞬、声が聞こえました。

 

実際、お母さんに会えたかは分かりませんが、嬉しそうな感情が伝わって来ました。

 

私は寂しいけれど、これで良かったのだと思います。

 

原爆の業火に焼かれ、苦しくて辛い年月を過ごしてきたかと思うと、悲しみでいっぱいです。

 

今、戦争をしている国では、こうしてたくさんの人が苦しんでいます。

 

これだけは言えます。

 

戦争は愚かな行為です。

 

幸せになる為に必要と言われる人がいるかもしれませんが、それは間違いです。

 

戦争によってお金を生む人も、中にはいるかもしれませんが、はっきりとそれは「悪」です。

 

今すぐにでも辞めて、人と人は、手を取り合っていかないといけないのです。

 

人を殺めて笑う人はいません。

 

悲しい思いで、手に銃を握りしめ、心の涙を流しています。

 

黒子ちゃんのような、悲しい人達を作らない為にも、早く戦争が終わってほしいです。