ケーススタディとは、実例を分析したり観察したりすることです。
すごく簡単に言えば、「こんなときどうする?」を考えていきます。
APの活動では会計に関わるケーススタディを...
 ①班ごとに分析して、
 ②各班で考えをまとめて、
 ③みんなの前で発表、
しています。
これを通じて会計などなどの考え方を身につけていけたらな、と考えています。

それでは実際にどんな感じなのか、過去にAPで行ったケーススタディをみてみましょう!





【問題】ケーススタディ 電気メーカー:売上高と利益の分析


ある日本の電気メーカーでは様々な製品を製造しており、近年プラズマTV事業に参加した。
(億円)  $小樽商科大学 会計プロジェクト AP-cs.売上高
(百万円)$小樽商科大学 会計プロジェクト AP-cs.利益

・このメーカーは、日本で6番目のシェアを誇る
・40インチ以上の大型プラズマTV市場では1位、一方近年そのシェアが低下
・プラズマTV事業には、2004年1月から参入

①この電気メーカーに何が起きている?
②今後どうやって改善していく?



【解答例】
①この電気メーカーに何が起きている?→04年、05年に注目!

●04年
 利益を多く出すことが出来ています。この当時薄型のテレビが出始めていて、電気屋さんなんかを思いだしてみると、40インチのテレビが50万円くらいで売っていました。またこの年アテネオリンピックが開催され、大画面で綺麗に観たい!という人がテレビを購入していました。つまり、テレビの単価が高く、買う人もたくさんいたので、利益を伸ばすことが出来た、と考えられます。

●05年
 売り上げは伸びていますが、利益はガクンと落ちています。問題には、「40インチ以上の大型プラズマTV市場では1位、しかし近年そのシェアが低下」と書かれています。他社が追いついてきているのです。また、プラズマTVより価格の安い液晶TVが出てきました。そのためこの電気メーカーは単価を下げ、利益がおちてしまったと考えられます。




②今後どうやって改善していく?→2つの方向から考える!

●売上を伸ばす!
売上を伸ばすために単価を上げたい。でもシェア低下時に値上げをすると客がどんどん離れていってしまう。そこで、レコーダー、スピーカー等を一緒につけて、顧客一人当たりの単価、つまり客ひとりが払うお金を上げる。こうすれば、シェアはそのままで売り上げを効率的に伸ばすことが出来る。

●利益を上げる。
 利益は売上から費用を引いたもうけ分。なので、費用を抑える努力をする。今回の問題で具体的にどこに費用がかかり過ぎているのかは把握できない。でも、利益のグラフが不安定なので、どこかにムダがあるのは事実。それを徹底的に分析する。





今回書いた解答はあくまで一つの例ですが、こんな感じで分析をしています。
ケーススタディは、確実な答えがないのでいろんな考え方ができます。なので、活発な話し合いで他の人たちのいろいろな考えにも触れることができます。それがこのケーススタディのおもしろいとこだと思います!