秘仏のご開帳とは何なのか | 鶯梅院 住職のブログ

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■秘仏のご開帳とは何なのか■
去る1月31日、鶯梅院のご本尊、秘仏薬師如来さまのご開帳がようやく終わり、ホッとしました。
47日間という長期間の開帳でした。

何故秘仏が生まれたのか?秘仏とは何なのか?
色々、説はあると思いますが、開帳してみて感じた事を書きたいと思います。

元々、鶯梅院の本尊様は、ご開帳の年数に33年毎とか50年毎とかの決まりは無く、
「檀信徒の皆様に大変お世話になった時に開けろ」と言われていただけでした。しかしながら、前回の開帳から60数年経ち、檀家さんも本尊様を見た事が無い、という人が大多数でした。

機会を見てご開帳を、というのは住職になってからずっとありました。

最初の予兆がありましたのが、3年前。
知り合いの霊能者から
「おたくの本尊様が表に出たがっている」
というメッセージが届けられました。
その方にはうちの本尊様が秘仏であるとも何とも言ってはおりませんでした。

ちょうどヨガ教室や瞑想会を始めたばかりでしたので
「お寺として世に出ろ、という事かな?」
と当時は受け取っていました。

昨年の正月あたり、私の結婚にあたり、寄付やお祝いをいただき、お寺のトイレが新しくなりました。
この機会を逃せば、もうしばらく機会は無くなる。そう思い、近日の本尊様のご開帳を決意しました。

さて、ご開帳を決意したは良いですが、秘仏として長い間人目にふれていません。
秘仏さまが扉を開いたら、破損していた、ヒドい場合は、消えていた、というお話もございます。状態確認のために、昨年春先、扉を開けました。

そこにおられましたのは、想像をはるかに越えた立派な本尊さまでした。
2メートル近い座像のお薬師さま。
あまりの威容に圧倒されるようでした。強烈なエネルギーを放っておられました。
状態は幸いな事に極めて良く、確認後すぐに閉めました。

さて、後は開帳時期です。私は、今年秋の開帳を想定し、春の総代会でも勧めました。また、遠方から来られる檀家さんに見ていただく都合をつけやすくしていただきます為に、最低一カ月は開けようと思っている旨を総代さん達に伝えました。
総代さま達からは、お正月ご開帳のお話もいただきました。結論は秋の総代会に持ち越しになりました。

さて、お盆も終わり、定例の秋の総代会。
私の意見は残念ながらボツ(^^;;
正月開帳が決まりました!
檀信徒の皆さまに来ていただきますには、最も良い日取りです。

それでも正月でしたら、お寺さん達に法要に来ていただけなくなります。
色々相談して、
12月16日 開帳法要(檀家さん向け)
12月17日 一般向けご開帳スタート
1月31日 閉扉
というスケジュールが決まりました。
スケジュールが決まりました時点で開催まで2ヶ月ありません

大急ぎで準備に取り掛かりました
法要の檀信徒さまを始めとする皆さまへのお知らせ。法要そのものの、各種の準備。記念品の選定・作成。
その他やる事は山ほどありました。
もうこれは、間に合わんかも、と何度か思いましたが、総代さま達や、有志の皆さま方の手助けで何とか法要当日を迎える事が出来ました。
本当にバタバタでした

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結衆・法類寺院の皆さまにご参集いただき、
ご開扉法要を厳粛に行います事が出来ました。
ご参集いただきましたお寺さま、檀信徒の皆さま、本当にありがとうございました。




ご開帳当日は、本尊さまは周囲を圧するような感覚は無くなり、強烈だが、優しい雰囲気に変わっておられました。


当院は、瞑想会をしょっちゅうやってるからか、ヒーラーや霊能者といった方々の出入りが多いお寺です。

そういう方々から言われてたのが、
「この仏様は放ってるエネルギーが強いので、開帳当初は、敏感な方はキツイかも」
という事。
当初、ものすごく強い気を放っておられました。ただし、非常に慈悲深いものでした。
毎日、ご尊顔を見ていると日々、表情が変わります。ありがたい慈悲を日々いただき、幸せでした。
ただし、忙しさにかまけてお勤めが短くなりますと、あからさまにお怒りでした(^^;;

また、前述したような敏感な方々には
「女性の方がお参りされたら本当に良いです」
とも言われました。
西隆寺鶯梅院は、奈良の西隆寺と同様に、かつては尼寺だったのではないか、という説があります。
また、4月には、妻と職員の尾田さんが出家し、春先には先代夫人と合わせて尼さんが3人になります。男は私1人。
そういったあたり、やはりここは女性の寺なんかな、とも思います。


さて、一般向けのご開帳が始まりましてからは、本当にバタバタでした
開帳に向け、スケジュールを開ける、という事をしていなかった為に、開帳中も各種イベントが鶯梅院で目白押しでした。

そんな中、仏様の様子も変わってきました。
スポットライトを当てさせていただいていましたが、開帳4日目、明らかに輝きが落ちた事に気がつき、スポットライトを外しました。
調べてみますと、秘仏を祀られているお寺さまは、劣化を防ぐため、お灯明を点けない所もあるとか。
うかつでした

また、ご参拝いただきました皆さまの中で、涙を流される方、じっと長時間祈りを捧げられる方が多くおられました。
また開帳中、3回も4回も来られる方が珍しくありませんでした。
やはり、この仏様が深く強く、慈悲のエネルギーを放っていらっしゃったのだと思います。

とにかく、とてつもないエネルギーでした。
お正月には約80名の方にお参りいただきました。また、餅つき、とんど、供茶式にも多数の方にお参りいただきました。
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開帳期間中、約800名の方においでいただきました。
皆さま、ご参拝ありがとうございました!

さて、日々ご参拝いただいていると、本尊さまの力が強烈なものから、マイルドに変わって行きました。
それでも、強い力を参拝者の方に注がれていました。
さらに日が経つと、明らかに力が枯れて来られました閉扉10日前あたりには、お顔を拝すると仏様の目がおかしい
仏様が疲労する、なんて事は聞いた事がなかったですが、うちの本尊さまはヘロヘロになってらっしゃいました。しかし、参拝者の方々には、沢山力を差し上げてました。

これはいかん
という事で、お勤めを増やし特に「薬師如来本願功徳経」を挙げますと少し力が回復されたようでした。

その翌日、霊能者のTさんが
「本尊さまの中からガリガリに痩せ細った人が出て来られたビジョンを見たのだが大丈夫?」
と言って来られました。状況を説明しますと、Tさんは祈りを始めました。
気を差し上げる儀式で、ご祈念いただきました後、フラフラな感じが本尊さまから消えました。
地水火風の4大の気を差し上げる祈りでした。

「普段住職は、火の気を五鈷杵で吸ってるけど、火の気を吸い取る要領で、他の3つも吸い取って、本尊さまに差し上げて」
という事でしたので、それから毎日、地水火風の気と、経を差し上げました。Tさんも毎日、無償で祈りに来てくれました。
この事で、開眼の際になんで五大の印明があるのか、よくわかりました。


また、普段住職がいかに拝みこまねばならないか、よく理解出来ました。他所はともかく、うちの本尊さまは、日々のお供えやお勤めのエネルギーを仏のエネルギーに変え、参拝者に差し上げていたように思います。
新たに祈りを補充しないと、慈悲深い本尊さまはその力を参拝者にすっかりあげてしまってカラカラになってしまいます。

他の寺の秘仏さまはともかく、うちの本尊さまは、秘されている間に少しずつ力を溜められ、開帳と共に一気に救いの力を放出されておられるようでした。

そう言った意味では、今回のご開帳は、先代山口光明師の60年分の祈りのパワーが溢れたもの、であったのでしょう。

60年分の祈りの力は誠に強烈でした。
先代には、本当に感謝します。
またこの2年、鶯梅院は本当に激動でしたが、強い上昇気流に乗った時でした。
うまくいきすぎる位にうまくいきました。
これも今思えば、開帳に向けた先代の霊徳です。全ては、先代達がこの時を目指してかけた魔法でした。私の運や力ではありませんでした。
私が寺に来た理由の一つは、正に開帳のためにだったのだと思います。

気を補充しだしてから、約10日後、本尊さまの扉は閉じました。

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2年程前から、私についていたエネルギー(私はその霊を「鶯梅院さん」と呼んでました。正にその通りでした)、そして開帳中についてたエネルギー。そのエネルギーのおかげで、開帳中は夢のような素晴らしい47日間を過ごせました。
それが先代達の力だったのでしょう。

私は今、つきものが落ちたようになっています。
何かのエネルギー、動きが終わりました。

本当の意味での私の代の、鶯梅院は多分これからやっと始まるんだと思います。

これから、檀信徒の皆さまの幸せの為に、また、次のご開帳に向け、日々、本尊さまに供養させていただきたいと思います。

この度のご開帳は、檀信徒の皆さま、総代会の皆さま、ご寺院さま、お手伝いいただきました有志の皆さま、そしてご参拝いただきました皆さまのおかげです。皆さま誠にありがとうございました!

扉は閉じましたが、お薬師さまの力は皆さまの血肉となっています。そして皆さまの祈りもお薬師さまの血肉となって生き続ける事でしょう。

関わっていただきました、全ての方がご多幸でありますよう、お祈り申し上げます。