「話があるから呼んだんだよね。」


うん、知ってる。


「あのさ、俺達、別れない?」


だろうね。


もう冷めてたところだよ。


「いいよ。」


「だけどさ、今度のテストが終わるまでは思い出作りにまだつきあっていようよ?」


は?


なめてんのかこいつ。


「ごめんね、私、好きな人できたの。」


「そっか。ごめんね、変なこと言って。じゃぁ。」


「今までありがとうね。」


「うん」


はぁー。


やっとおわった。


ずっとわかれたかったんだよねー。


でも、ここまで性格ひねくれてるとはおもわなかったわ。


テスト終わるまで思い出作りにって、ばかだろう。




わたし、涼宮 遥奈(すずみや はるな)


たった今、4か月付き合った彼氏と別れた。


最初は好きだった。


だけど、付き合って楽しくなればなるほど冷めていった。


だけど、今は新しい恋に目覚めている。


同じ部活の先輩、西林 隆祐(にしばやし りゅうすけ)だ。


なんてかっこいいのだろう。


バスケ部に入って、先輩の存在を知り、どんどん惹かれていった。


というか、一瞬だった。


試合のとき、最後の2秒で決めた先輩のシュートで逆転した我が高校。


その一瞬でわたしは先輩に溺れてしまった。





「はぁー。やっと終わった。 疲れたーっ!」


最後の片づけが終わり、体育館に一人叫んだ。


そこに、


「涼宮、まだいたのか?」


「先輩! 先輩こそ、どうしているんですか?」


「いや、ちょっとやり足りなくってさ。」


「まだ練習するんですか?」


「うん。あ、練習つき合ってよ。」


「いいですよ!」


パスを出したり、ディフェンスしたり、シュートを決める先輩を見つめたり・・・。


1時間なんてあっという間だった。


「先輩・・・。」


「ん?どうかした?」


「わたし、先輩のことが好きです。」


「急に?! 俺なんかを?」


「すみません。笑  なんかじゃないです。かっこいいです。」


「俺よりもかっこいいやついっぱいいるよ?」


「わたしは先輩がいいんです!」


そう叫んだ。


先輩はボールを持ったままキョトンとしている。


やばい。


やってしまった。


「す、すみませ・・・」


そう言おうとしたとき、先輩はわたしを抱いていた。


「先輩・・・?」


「そんなこと言われたら我慢できなくなっちゃうじゃん。ずっと隠してたのに。」


「え・・・?」


「俺、ずっと涼宮のこと好きだったよ?だけどお前、彼氏いたじゃん。」


「彼氏とは別れました。 先輩が好きだから。」


「ま・・・じ?」


「はい。あの試合の時から、ずっと、ずっと先輩を追いかけていたんです。」


「俺も、あの試合のとき涼宮のためにシュート入れたよ。」


「そうなんですか?!」


「俺はあの試合の前からずっと好きだった!」




わたしは先輩一筋だけど、


わたしの胸は狭くて小さい。


先輩のこと支えられるかな。


先輩のこと一生愛せるかな。



不安はあるけど、


わたしはとにかく、


先輩が好きだ。