ニュルンベルク室内樂合奏團のテレマン Nr.6 d-moll

 

Georg Phillip Telemann

Suite Nr.6 d-moll TWV42:d3

für Flöte, Violine und Basso Continuo

 

      

 

 

 

  今日採り上げるのは、テレマンの組曲 第6番 ニ短調TWV42:d3です。

 

  テレマン作品主題目録番號(Telemann Werke-Verzeichnis)、略してTWVは、音樂學者のマルテイン・ルーンケに由り發行された、ゲオルク・フィリップ・テレマンの作曲作品を示す番號です。

  そして、TWVという接頭語の後に、ジャンル番号、場合によってはキーを示す文字、作品番號が續くのが一般的で、ジャンル番號は、作品の一般的な種類や媒体を示し、長調は大文字、短調は小文字で標記され、2番目の數字は、ジャンル内の作品番號と成っています。

  因みに、テレマンの弦樂と通奏低音のためのコンチェルト・ポロノワ 變ロ長調はTWV 43:B3;管弦樂組曲ニ長調はTWV 55:D18、序曲ト短調はTWV 55:g4と為っています。

  又、聲樂作品は、ヴェルナー・メンケが同樣の方法で「テレマン聲樂作品カタログ」(TVWV)としてカタログ化していいて、例えば、テレマンのヨハネ受難曲はTVWV 5:42、カンタータ「時代の流れ」はTVWV 20:39といった形と為っています。

  尚、噐楽(TWV)は以下の樣に大別されます:

  鍵盤樂器とリュートの為の音樂(TWV 30-39)

  室内樂(TWV 40-45)

  オーケストラの為の音樂(TWV 50-55)

  

  此の組曲 第6番 ニ短調 TWV42:d3は、6つの協奏曲と組曲の中の1曲で、通常はフルート・トラヴェルソ、ヴァイオリンと通奏低音(チェンバロ・オブリガード、ヴィオラ・ダ・ガンバ)に由り演奏される作品で、樂曲の構成は以下の樣に為っています:

 

  1. Dolce - Allegro - Dolce - Allegro - Adagio

      2. Vivace

  3. Allegro

  4. Andante

  5. Presto

  6. Moderato

  7. Vivace

 

 

  今日紹介させて頂くのは、ニュルンベルク室内樂合奏團に由り行われたセッション録音です。

  上述の通り、通常はフルート・トラヴェルソが用いられるのですが、此の演奏では代わりにオーボエが用いられていて、オーボエ特有の哀愁を帶びた音色がとても印象的です。

  小生は、正直テレマンの作品は馴染み薄で、水上の音樂「ハンブルクの潮の滿ち干」と《ターフェルムジーク》以外は殆ど聽いた事が有りません。

  此の作品に初めて觸れたのは、ヴェンツィンガーの指揮するバーゼル・スコラ・カントルム合奏團による水上の音樂のレコードを購入した際、其の中に此の曲がカップリングされていたのが切っ掛けで、爾來愛聽し續けて今日に至っています。

  

 

 

  演奏メンバーは以下の通りです:

 

      Nürnberger Kammermusikkreis

  Kurt Hausmann (Oboe)

      Otto Büchner (Violine)

      Josef Ulsamer (Viola da Gamba)

      Willy Spilling (Cembalo)