6月号第3部 失行を知る | 作業療法アプローチ研究会「Team,re;Quest」のブログ
皆さんこんにちは。
チームリクエストのオリジナルセミナー講師をしております、永原です。今月も永原がメルマガを担当します。
今月のテーマは失行です。少し今回は知見を交えてお伝えします。

今までの自分の知識では模倣ができるか、できないかや道具の使い方が拙劣であることが失行を捉えていました。皆さんはどうでしょうか?


模倣にも有意味、無意味があります。「手を挙げる事」と「敬礼」では違ってきますね。同じような動作ですが脳活動は異なります。
手の無意味動作では両側縁状回、象徴的な有意味動作(ピースやOKサイン)では左縁状回の賦活が認められた(田中、乾ら2001)と報告されています。

また、道具の使用の情報処理は視覚からの背側経路から背側-腹側運動前野の前頭-頭頂葉ネットワークが関与し、損傷すると行為が拙劣になる。意味記憶は視覚の腹側経路から背側-腹側運動前葉の前頭-側頭ネットワークが関与し、損傷すると道具使用の意味性が失われ錯行為が出現する
(Lewis JW2006やGrezes Jら2002)
と言われています。

内藤(2007)は左半球の機能は自己と外界とを連合する外受容的な機能を優先的に保有している。要するに、左半球損傷では外部との接触が上手くいかなくなり、失行の症状が出やすいと報告しています。

まだまだたくさんの知見や視点があり、自分も知らない世界が存在しています。そして、自分の指示や介入の仕方で患者さんの理解が変わる可能性があります。


長くなりましたが、自分がどのような刺激を与えて、患者さんが反応しているのかも評価するべきです。できる、できないだけでなくどのような特徴ががあるのか?それが失行を捉える上で大切な事だと思います。
次回は評価について話します。