大塚さん
うーん、風邪状態が続いていて調子悪い……。でもマジメに出社する俺。当たり前ですけど。
そうそう、先日の『マリオカート7』大会の後の、渋谷のバーでの“奇跡”について書いていなかった。
そのバーは、カウンター席とボックス席を合わせて10人くらいが入れる作りで、俺たち4人が入ったときはすでに、5名ほどの客がカウンターで酒を飲んでいた。いっしょにいったメンバーが馴染みの店で、俺たちは迷うことなくボックス席に着席。なぜかふたりずつに分かれて、俺はその日初めて会った人と酒の話をして盛り上がっていた。
そんなとき、カウンター席の見知らぬ人と話をしていた目黒が「え!」と驚きの声を上げ、くるりと俺のほうを振り返りながらつぎのように吠えた。
「大塚さん! このお客さん、苗字が“大塚”だそうですよ!!」
俺、「おお!」と言って立ち上がり、「どうも大塚さん! 初めまして大塚です!」と言って握手を求める。このへん、さすが酔っ払いの社交性である。相手の大塚さんも「やあ、どうもどうも!」と言って俺の手をぎゅっと握る。まあ“大塚”なんてよくある苗字だから、こういうことはママあることだ。
しかしここで、カウンターに座っていたもうひとりの見知らぬ人が素っ頓狂な声を上げたではないか。そのセリフを聞いて、俺たちはギョッとする。
「え! おふたり、大塚さんなんですか!? じつは僕も“大塚”なんですよ!!」
「おお~~~!!」と湧き上がる渋谷のバー。たいして珍しくない苗字とは言え、10人足らずしか人がいないバーに3人もの“大塚さん”が集結することはそうそうないと言える。我ら3人の大塚さんは「いやあ、どうもどうも大塚さん!」とか「会いたかったですよ大塚さん!」とかとか言いながら、和気あいあいと名刺交換などをした。
そこに、新手のお客さんが入ってきた。マスターと顔なじみらしく、「ここ、いい?」と言ってカウンター席に腰を掛ける。するとマスター、その人の顔を見てすぐに俺たちのほうに顔を向け、こらえきれない笑いを噴出しながら恐るべきことをのたまったのだ。
「信じられないwww 皆さん、この人も“大塚さん”ですよ!!!www」
えええええええ!! マジっすか!!! “鈴木さん”とか“田中さん”と言ったポピュラーな苗字だったらこういうこともありそうだけど、まさか“大塚”なんて苗字で……。ここは俺んちの冠婚葬祭の二次会か!!?
渋谷の片隅で起こった小さな奇跡。
俺たち4人の“大塚さん”はそれぞれ堅い握手をかわし、「いつか、大塚サミットを開きましょう!w」と言ってその日の出会いに乾杯したのでしたw
そうそう、先日の『マリオカート7』大会の後の、渋谷のバーでの“奇跡”について書いていなかった。
そのバーは、カウンター席とボックス席を合わせて10人くらいが入れる作りで、俺たち4人が入ったときはすでに、5名ほどの客がカウンターで酒を飲んでいた。いっしょにいったメンバーが馴染みの店で、俺たちは迷うことなくボックス席に着席。なぜかふたりずつに分かれて、俺はその日初めて会った人と酒の話をして盛り上がっていた。
そんなとき、カウンター席の見知らぬ人と話をしていた目黒が「え!」と驚きの声を上げ、くるりと俺のほうを振り返りながらつぎのように吠えた。
「大塚さん! このお客さん、苗字が“大塚”だそうですよ!!」
俺、「おお!」と言って立ち上がり、「どうも大塚さん! 初めまして大塚です!」と言って握手を求める。このへん、さすが酔っ払いの社交性である。相手の大塚さんも「やあ、どうもどうも!」と言って俺の手をぎゅっと握る。まあ“大塚”なんてよくある苗字だから、こういうことはママあることだ。
しかしここで、カウンターに座っていたもうひとりの見知らぬ人が素っ頓狂な声を上げたではないか。そのセリフを聞いて、俺たちはギョッとする。
「え! おふたり、大塚さんなんですか!? じつは僕も“大塚”なんですよ!!」
「おお~~~!!」と湧き上がる渋谷のバー。たいして珍しくない苗字とは言え、10人足らずしか人がいないバーに3人もの“大塚さん”が集結することはそうそうないと言える。我ら3人の大塚さんは「いやあ、どうもどうも大塚さん!」とか「会いたかったですよ大塚さん!」とかとか言いながら、和気あいあいと名刺交換などをした。
そこに、新手のお客さんが入ってきた。マスターと顔なじみらしく、「ここ、いい?」と言ってカウンター席に腰を掛ける。するとマスター、その人の顔を見てすぐに俺たちのほうに顔を向け、こらえきれない笑いを噴出しながら恐るべきことをのたまったのだ。
「信じられないwww 皆さん、この人も“大塚さん”ですよ!!!www」
えええええええ!! マジっすか!!! “鈴木さん”とか“田中さん”と言ったポピュラーな苗字だったらこういうこともありそうだけど、まさか“大塚”なんて苗字で……。ここは俺んちの冠婚葬祭の二次会か!!?
渋谷の片隅で起こった小さな奇跡。
俺たち4人の“大塚さん”はそれぞれ堅い握手をかわし、「いつか、大塚サミットを開きましょう!w」と言ってその日の出会いに乾杯したのでしたw