桜 | 大塚角満オフィシャルブログ「大塚角満のブログ」Powered by Ameba

 ここ数日暖かい日が続いた影響か、一向に咲く気配のなかった都心の桜がいっせいに花開き始めた。ウチの会社がある場所は都内有数の桜の名所である千鳥が淵、靖国神社のすぐ近くなので、この季節は見事な桜並木を眺めながら優雅な気分で出社する……ってことができる。……と言いつつ、桜のシーズンは見物客の数がとてつもないことになるので、この時期だけ利用駅を変えたりしてるんだけどね^^;

 しかし花は咲けども、今シーズンは東日本大震災からくる自粛ムードの影響で、どうにもお花見という気分にはならない。実際、靖国神社も桜祭りは中止になったし、東京でもっとも花見客が集結する上野恩賜公園も閑散としているようだ。毎年この時期になると「花見どこでやる??」「いつにする??」なんていうやりとりが飛び交う俺の仲間たちからも、ついぞ花見に関するメールは届かない。ていうか、俺も出していない。どうやらこのままなし崩し的に“今年は花見は中止”ということになりそうである。

 まあそれも仕方ないよな……と思いながら今週発売の週刊ポスト4月15日号を読んでいたら、“「震災と花見と正義」の話をしよう”という見開きの記事が載っていた。具体的な内容は記事を読んでもらったほうがいいので割愛するが、言わんとしていることは“過度な自粛と不謹慎という正義を振りかざすことは、社会のためにも被災地のためにもならないのではないか”というものだった。

 これに対してどうこう言うつもりはないのだが、最後の一文が心に響いたのでちょっと紹介したい。

「いずれ被災地にも桜は咲く。どんな悲劇が起こっても、季節は変わらずやってくるのである。被災者は、この桜をどのような思いで眺めるのか--。こんなときだからこそ、我々はそんな思いを胸に秘めながら、友と酒を酌み交わしてもいいのではないだろうか」

 この時期に衆人環境下でどんちゃん騒ぎをする……というのは、さすがに「むむむ」な感じだ。でも記事にあるように、美しい桜の下で、気の置けない仲間たちと明日のことを話しながら静かに杯を傾ける……ってことくらいはやってもいいかな、と思った。

 週末、桜はどうなっているかなぁ……。