2024年6月の株主総会における孫正義さんのキーノートを見ました。

これから人工知能AIが、3年から5年で汎用人工知能AGIに、10年で人工超知能ASIになっていくようです。

孫正義さんの定義によれば人工超知能ASIは人間の10000倍の能力があるそうです。

私なりの理解では、汎用人工知能AI+二足歩行ロボット(すでに存在)+空を飛ぶ=鉄腕アトム。

これが人工超知能ASIにバージョンアップすると、ドラえもん。

人間の10000倍の能力ですから、人間では解決できない様々な問題を次々と解き、どんな設計図でもプログラムでも一瞬で作ってしまうでしょう。

某有名大学の学術論文検索サービスによれば、世界で影響力のあるAI研究者2000人のリストが公表されています。その半分以上はアメリカの研究者(1100)。次は中国(170)。

日本は?

5パーセント? いいえ。

3パーセント!? いいえ。

1パーセント!!? いいえ。

0.5パーセント!!? いいえ。

答えはその半分の0.25%です(5)。

かつて、日本には黒船が来て、近代化が訪れて、世の中の全てが変わりました。近代化とは工業化と民主化の波であり、産業革命と市民革命に起因します。

いま、日本には人工知能AIがやってきました。これは情報革命に起因する大きな波です。

アメリカでは、AIへの投資熱がありますが、いずれこのバブルは弾けるでしょう。なぜなら、真に素晴らしいソリューションと、そうではない、ただChatGPTにラッピングしただけのサービスがあるからです。いずれ、後者は弾け、前者だけが残ると思います。日本では、周回遅れで、同じ現象が起こると思います。

情報革命により、世の中は根底から変わるでしょう。政治、経済、社会、文化、教育、医療、経営、仕事などなど、ありとあらゆるものの全てが変わると思います。

例えば、経済学では生産要素として土地、資本、労働があります。VR・AR・MR・XRなどは空間的制約を取り去り、AI・AGI・ASIは時間的制約を取り去り、土地の生産要素としての価値はなくなり、労働はロボットに置き換わるでしょう。サラリーマンはなくなり、働いて、お給料を受け取り、消費するということもなくなる。こういうことが起こり得ると思います。

そのとき、資本の位置付けどうなるのでしょうか。資本主義は競争原理で世界を発展をさせてきましたが、人間の10000倍もの能力を有する人工超知能ASIが出現したら、それ以上の発展はどうなっていくのでしょうか。銀河鉄道999のように、機械の身体を手に入れようとするのでしょうか。

人類は、AI・AGI・ASIにより、映画のターミネーターやアイランドのような恐怖、支配、搾取の世界より、日本のアニメの鉄腕アトムやドラえもんのような自由・平等・平和な世界を目指すべきだと、私は強く思います。

私は、齢五十を過ぎ、「人生は学び」だと思うようになりました。学びはいわゆる勉強ではなく、経験や体験を含み、気づきも含むものです。人は死ぬ間際に人生を走馬灯のように見るといいます。なんの学びもなく、山もなく、谷もない走馬灯は最期にみてもとても退屈だと思います。山も谷も楽しいもので、学びが多ければ素晴らしいのではないかと思います。

AI・AGI・ASIにより自由・平等・平和を手に入れても、学び続け、人生をより楽しみたいと思います。自然の中に遊び、様々な経験や体験をしたいと思います。