最近は夏に成人式用の振袖を着て前撮りなんていうのもあるみたいだけど、昔はそんなも
のはなかった。成人式の当日に撮影する人が多かったと思う。
時代は変わってきていますよね。
でも、振袖を選ぶ気持ちは昔も今も一緒じゃないのかなと思う。自分の好きなもの似合うもの
何着も試してみて選ぶ。それが女性
わたしが成人式を迎えたころは、総絞りの振袖が流行っていた。
好きな着物を買ってやると父に言われたわたしは、いろいろな色の総絞りの振袖をあわせて
みたのだけれど・・・・・
店員さんが「おやめになったほうが。」とバッサリ
いや、似合ってなくてもそこまで言わないんじゃないかと思うほどバッサリ。
「お顔が全然映えません。」と追い打ち
まあ、鏡をみても納得してしまう似合わなさでしたよ
でどうなったか。
白地に紫の濃淡の牡丹柄の振袖になりました。これは「お似合いです。」と言われたんですが
総絞りの着物に比べたらお値段は全然安い。
売上より本当に似合うものを選んでくれた店員さんには今でも感謝していますが、あれほど
きっぱり「似合わない」と言われたのはちょっとショックでした。
で、それから○年後・・・・・・・結婚式の衣装を選んだときのこと
実はなぜか振袖買いに行ったときは父とわたしで行ったのです。
結婚式の衣装は母と行きました。
母はあの振袖がわたしに似あっているというのは認めていたのですが、「なぜこんな振袖にし
たんだろう。」とずっと思っていたことがこの時判明しました。母には母なりの夢が
あったようです。
結婚式の打掛を選んでいたとき「ダメね。全然似合わないわ。」
色を変えても、柄を変えても「ダメね。」の連発
店員さんがオロオロするほど容赦ないダメ出し(まあ母親だから言えるんだろうけど)
「なんで、あの振袖を選んできたのかやっとわかったわ。ああいうのでないとまったく似合わな
いのね。」
ということで選んだ打掛は 白地にピンクの花があしらわれたものとなりました。
母の夢が砕け散った日でした。