命を助けるために 救急車で搬送された弟。 お医者さんがいろいろ説明してくれたはずだけど記憶にない。 覚えているのは、 「これは命を助けるための手術になります。このままでは再破裂の危険があります。再破裂をしたら命にかかわります。」 という言葉だけ。 左半身はすでに麻痺をしていて動かない。答えられるのは名前のみ。生年月日すら答えられない。 私にできるのは承諾書にサインをすることだけだった。