先生からのお話であった
「月単位」という言葉。

その場で
月単位って どういうことでしょうか?って
先生に聞きたかったけれど

隣にいる父の気持ちを考えると
これ以上聞いていいものか迷い
聞かないことにしました。


ただ
父に残された時間が
数ヶ月かもしれないということだけは
わかりました。



S先生は
年末年始にもなりますし
次の転院先への引き継ぎが
きちんと完了するまでは
私の方でももう少し様子をみていきましょうね と 最後の診察予約をとってくださいました。




次の予約をとり
診察が終わりかけたときに
私はどうしても先生に聞きたいことがあり
切り出しました。


私)

先生、
今まで本当にありがとうございました。
これからのことは
次の病院の先生ともきちんとご相談していこうと思いますが、
最後に先生のご意見を
お聞かせいただきたいです。
父は今の状況でこのままジェムザールを続けていったほうがいいと思われますでしょうか。



先生)

う~ん。非常に難しいところだと思います。
副作用の程度、抗がん剤が実際に効いているかどうかは個々で違ってくる部分もありますので、本当に難しいところなんですよね。
先生によっては 今の〇〇さんの状況ではジェムザールが効いていないからやめましょうと判断される場合もありうる状況だと思います。
そのあたりも含めて、転院先の先生とよくご相談なさってくださいね。



とのことでした。


術後、そして再発がわかったときの

「〇〇さん、抗がん剤治療頑張りましょう!」
という先生のお言葉がなかったこと。


それが先生の答えなんだと察しました。




力及ばず…と謝ってくれた先生。

そんなことはありません。

先生のおかげで
父は命を救っていただきました。


先生に出逢えたこと、

偉大な先生に出逢わせてくださった
たくさんの方のお力添え。


本当に感謝しています。

父は幸せだと思います。



診察室を出て
私は父にはバレないように
「月単位」という言葉の意味を調べました。



※月単位に関する記事を下記に貼付しますので、お読みになりたくない方はお気をつけください




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余命短い月単位(余命1~2カ月以内)

・疼痛以外の苦痛症状の出現(疼痛は余命が比較的あるうちから出現するために、あまり予後判断の参考とならない)。例えば全身倦怠感や食欲不振などが出現する。ただしこれらの苦痛症状がステロイドに反応して、ある程度軽減される。また化学療法施行中はその副作用で全身倦怠感や食欲不振などが認められることもあるので、その影響を除いて判定する。
・ADL(日常の立ち居振る舞い)が多少なりとも障害され始める。
・気力の枯渇等から外出が減り、家の中での生活がメインとなる。寝て過ごす時間が多くなる。
・一般的には、「やりたいことを何とかやれる」のはこの時期。例えば最後の旅行など。もう一段階状態が悪化した週単位ではやるべきことをやろうとしても一般に困難になる。在宅移行・転院・一時退院にふさわしい時期。



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父の今の状況 そのままでした。

悲しい現実。

ただ、今日転院を決めたことは
ベストだったんだと思い
少しだけ心が救われました。