谷中散歩のつづきです。

 

今回の谷中散歩は、『谷中のハギ寺』と呼ばれる宗林寺が一番の目的です。

 

この時期、宗林寺ハギが見頃になっているはず・・・ということで向かいました。

 

 

JR山手線『日暮里駅』から、かき氷を求める人でいつも行列のできる『ひみつ堂』(11月2日まで秋季休業中)の前を過ぎると、すぐに参道がハギで埋め尽くされた宗林寺です。

 

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門前(門はなく石柱が立っているだけですが)の石柱にも”はぎ寺”の文字が刻まれています。

 

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石柱の寺名が書かれた表札も隠れてしまうほどたわわに紅白のハギの花が咲いています(実際には、紅色ではなく濃紫色?ですが)

 

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鐘楼の前の白ハギも見頃でした。

 

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本堂横にずらっ~と植えられた紅白のハギも今が見頃です。

 

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2年ほど前にもハギの季節に訪れましたが(平日の午前ということもあるかとも思えます)、その時も今回も貸し切り状態でハギを楽しめました。

 

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ハギの花が少し地味のためか・・・?

はたまた、バラのような芳しい香りがないためか・・・?

もしくは、『谷中のハギ寺』そのものが意外と知られていないのか・・・?

あまり、人気がないようです。

 

その分、ゆっくりと秋の訪れを感じる事ができます。

 

 

 

 

妙祐山宗林寺(日蓮宗)は、徳川家康に仕えていた斎藤宗林が、舟守祖師(日蓮上人が伊豆へ配流となった際に船守弥三郎へ与えた祖師像で、江戸十祖師のひとつ)を本尊として駿府に創建しました。

 

江戸十祖師とは・・・御府内と呼ばれた江戸市中にある著名な日蓮上人(祖師)の十像のこと。

宗林寺(舟守祖師)のほかには、幸国寺(除厄布引祖師・新宿)・長遠寺(どぶだな祖師・元浅草)・報恩寺(祖師日蓮上人像・墨田)・宗延寺(読経祖師・杉並)・本覚寺(日限祖師・台東)・妙音寺(安産飯匙祖師・台東)・瑞輪寺(祖師日蓮上人像・谷中)・幸龍寺(祖師日蓮上人像・世田谷)・浄心寺(祖師日蓮上人像・江東)。

 

 

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その後、家康の江戸入府に伴い、慶長年間(1596~1615)に神田昌平橋外に移転したのち、上野東寺町へ移転しました。

 

1701年(元禄14年)、現在地である谷中へ移転しました。

 

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江戸時代から山門周辺には、たくさんのハギが植えられ、秋になると花が咲き”ハギ寺”と呼ばれていました。

 

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本堂近くの『浄行菩薩』もハギに囲まれ嬉しそう・・・

 

 

題目(南無妙法蓮華経)を唱えながら水をかけると御利益があるといわれています。

 

宗林寺を後にする頃、カップルの外人さんが入り口付近で咲き誇るハギの前で記念撮影していました。

 

きっと規模で言うと、鎌倉のハギ寺こと宝戒寺よりは見劣りしそうですが、東京23区内の寺社では有数のハギの名所だと思います。

 

大人し目のハギの花が好きな方には、おススメです。

 

 

今回の谷中散歩では、寺院が多くてきりがないので御朱印(御主題)はいただきませんでした。

ただし、宗林寺で御朱印(御主題)がいただけるかは未確認です。

 

 

・・・谷中散歩、つづきます。

 

 

 

2023.10.13.

 

 

 

東京・武蔵野ほっこり町あるき

大野義昭