赤坂にある『豊川稲荷東京別院』には鳥居がありません。

 

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江戸時代にも鳥居がないことから「貧乏稲荷で、とりえ(鳥居)がない」と歌われたとか・・・

 

 

でも、豊川稲荷は神社ではなく、れっきとした?愛知県豊川市にある妙厳寺という名の曹洞宗の寺院なんです。

 

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なので、鳥居がなくて当然なのです。

 

祀られているのも、伏見稲荷神社の御祭神である宇迦之御魂神や伊勢神宮・外宮に祀られている豊受大神などの稲荷神ではなく、吒枳尼真天(ダキニシンテン)という仏教の守護神です。

 

吒枳尼真天は、元は人の手足を食べる夜叉(女性の悪徳を具現化した悪神ともいわれています)が仏教に帰依した守護神で、平安時代に天女の姿の吒枳尼真天が狐に乗った構図が描かれたことをきっかけに、吒枳尼真天は狐を眷属とする神とされるようになりました。

 

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ということで、豊川稲荷の正式名称は、『圓福山妙厳寺豊川稲荷東京別院』です。

 

 

そんな『豊川稲荷東京別院』の始まりは・・・

 

江戸時代、南町奉行の名奉行として有名な大岡越前守忠相が江戸屋敷(赤坂一ツ木)の一角に、三河国(愛知県)の豊川稲荷を勧請しお堂を建てたのが始まりです。

 

※大岡越前守忠相は、三河国西大平藩の藩主

 

1887年(明治20年)、現在地に移転し、豊川稲荷直轄の唯一の別院となっています。

 

境内には、『大岡越前守忠相の霊廟』があります。

 

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名奉行・大岡采配にあやかり、失せ物、尋ね人、盗難除け、出世などの御利益があるとされています。

 

 

『豊川稲荷東京別院』の境内には、たくさんのお堂やお社がギュッと詰まっています。

 

吒枳尼真天が左手に持つ宝珠をご神体とする『融通稲荷尊天』

 

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賽銭箱に置かれた黄色の小さな封筒(融通金)を持ち帰ると、金銀財宝の融通など『金運』の御利益があります。

 

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悪縁を断ち切り、良縁を招いてくれる『叶稲荷尊天』

 

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かなり強い効き目があるので、縁切りをお願いする時は「それなりの覚悟が必要です!」と聞いたことがあります。

 

 

真新しい赤い鳥居の先には、『宇賀神社』(商売繁盛)、『太郎稲荷』(健康長寿)、『徳七郎稲荷』(円満な人間関係)の3社が並ぶ『三神殿』があります。

 

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紅白の幟が左右に並ぶ参道の先には、『奥の院』

 

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他にも、『愛染明王』『大黒天』『弁財天』を安置するお堂などがあります。

 

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境内で”七福神めぐり”ができるように、各所に石造りの七福神も配置されています。

 

豊川稲荷東京別院に参拝すれば、なんでも願いが叶いそうですねウインクキラキラ

 

 

『豊川稲荷東京別院』といえば、赤い提灯といってもいいほど印象的な光景があちこちで見られます。

 

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芸能人などの名前が記された提灯も見受けられます。

 

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夏限定でしょうか?・・・風鈴も飾られていました。

 

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風鈴も赤い色で統一されていました。

 

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サルスベリが鮮やかに咲いていました。

 

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御朱印、いただきました。

 

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豊川稲荷東京別院(曹洞宗)

 

御本尊・・・吒枳尼真天

 

御利益・・・商売繁盛、家内安全、福徳開運など

 

 

 

次回は、『豊川稲荷東京別院』で出会える”おキツネ様”

 

 

2023.9.7.

 

 

 

 

東京・武蔵野ほっこり町あるき

大野義昭