昨日は前夜の嵐がウソのような晴天ぶり・・・・
100歳の双子「きんさんぎんさん」の妹・蟹江ぎんさんは、5000人が亡くなったという伊勢湾台風でご家族3人を失っている。

人生の中で一番悲しかったことは、この伊勢湾台風だったとお話をされています。


その中でぎんは 「朝になったら、ひとをバカにしているような青空でした」と言われていたようですが、まさにそんな青空でした。

空気は澄み渡り視界は広がり、音の振動も濁りがなくとっても聞きやすい。
濁りのない空気というのは、こんなにも気持ちがいいものかと生まれて初めて感じた感覚でした。
しかし日本中の被害を見るにつけ。。。。暗い気持ちになる。
我が家の真上を通過した時の台風の気圧は950だった。

すごい風と雨で家が飛ばされるのではと、一晩怖い思いをしたが、現実的には被害はなかった。
しかし東京は治水がかなりしっかりしているのだと、改めて実感した。

東京人口一極集中とよく言われるが、ライフライン関連の整備はかなり優遇されているのかもしれません。

 

で、今回、、、、台風上陸の前日の会社帰りにスーパー寄った。

 

台風だからという事ではなく、普通の買い物のつもりで寄ったのだが。。。。様相が違っていた。
いつも行くスーパーは大混雑で、人が溢れかえり、どのレジもお店の一番後ろまで並んでいて、お会計まで一時間くらいかかるような勢い。

さらに商品の棚は何もない状態である。特にレトルト、ラーメン、パン、水等非常食的なものが全くない。

それぞれのカゴの中を見ると・・・・みなさん・・・大家族の1週間分の食料を買い込んでます??ぐらいの勢いでモノを買っている。

どんなに長い準備するにしても、2、3日でよいかと私は思う。

もし家屋に甚大な被害が出た時には、その準備したものも役に立たない。

特にパンが一切なかった。
何処のお店も何一つなかった。たくさんあるコンビニでさえも人が溢れかえり、物は無かった。

いづれにしても今日と明日一日食べるものがあればいいわけだ。明後日には台風は過ぎ去る。

食べるものがなくなる、という不安病に日本中が罹っている・・・・・そんな事を思いながらその長蛇の列に並ぶ勇気はなく、何も買わずに帰ってきた。


欲しかったのはビールと食パン。でもとりあえず冷蔵庫にある食材で十分事足りる。
買い物は諦めた。
ご飯を炊いておくつもりだったので、もし停電になってもおむすびと漬物があればいい。

日曜日には快晴になるのだから買い物はできるはずだ。
電池やカセットコンロはすでに2日前から品薄になっていた。

子供がいれば不安になるのはよくわかる。
しかし・・・・それを鑑みても・・・それは買い過ぎていなのか??と問いたくなるほどの量を買い込んでいた。

そして翌日、快晴で昼からはどこの店も通常営業。

ふんだんに商品はあり、昨日一つもなかったパンが商品棚には、また魔法のようたくさん陳列されていた。

本当に東京という場所は魔法がかかっているように思える。

 

前日無かったものが、翌日には在るようになる。当たり前の事だと言えばそうなんだが・・・・


ドラえもんのポケットのような街である。

東京に住んでる私が、この事に対して是非と問う事はできないし、まして善悪で片づけられる問題でもない。

なのでこの話にオチはないが・・・・・

ただ・・・この極端な消費社会を目の当たりにするたびに、私はとっても不安になる。

清貧が美徳だという気はさらさらないが、、、、それでも無駄に消費するこの国の首都のありさまを見て私はむっちゃ不安になるのです。