ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

 

気難しくなってきたのを友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

苛立つのを近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし

 

初心消えかかるのを暮らしのせいにはするな

そもそもがひよわな志にすぎなかった

 

駄目なことの一切を時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄

 

自分の感受性くらい

自分で守れ ばかものよ



なんだかこの詩いいですよね。


ガツンと心に響きます。


昨年末に相田みつおさんの 言葉はちと苦手的な事を少し書きましたが・・・・・

上記の詩は茨城のりこさんと言う方の詩です。


他にも・・・・



もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない


もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない


もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない


もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない


ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい


じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて


なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば


それは
椅子の背もたれだけ






かっけ~です。


本屋の詩集コーナーには谷川俊太郎さんや相田みつをさん、金子みすゞさんがズラリと並んでいます。


最近ではあんぱんマンのやなせたかしさんや柴田トミさんの詩集も売れているようですね。


その中で見つけた茨城のりこさんの詩集は私の心をわしづかみです(笑)


すんげぃ辛辣ですけど、その通りです、申し訳ございません。。。。と頭を垂れる私です。


そんで、ついつい長時間立読みしてしまいました。

本屋さんごめんなさい。



実は金子みすゞさんの詩集も相田みつをさんと同じく若干共感しにくい部分がある。


私が共感できないだけで、良い悪いの話ではありません。


文化的感性が皆無の私に合わないだけですからね。


金子みすずさんの繊細で儚い感性がどうも危なっかしいように思えてならないのです。


それが一般的には良いという事で評価されているのでしょうが。


震災の時にずっと流れていた「こだまでしょうか」は彼女が淋病を患い苦しんでいる時に書いた詩らしい。


「みんなを好きに」と言う詩もなんだか無理っぽい雰囲気がある。


なんとか皆を好きになりたい願望、、、思いがこめられているようだ。


「みんなを好きにならなくてもいいよ・・・にんげんだもの」と、相田みつをさん風に金子みすずさんに言ってあげたくなるのは私だけでしょうか。。。。


金子みすずさんはその頃、遊郭で遊びまくり、その結果、みすずさんに淋病をうつしてしまうという夫に対して、そういう不誠実な夫さえも好きになれる自分でありたい的?・・・・・そういう事なのか???


よくわからないが、彼女の苦しみが詩に染み込んでいて辛い。


情緒的と言うよりは感情を押し殺した悲しみ苦しみが真に伝わってくるから辛くなる。


男尊女卑の時代によくここまで文化的なものにエネルギーを注げたな~と思し、人間の枠から離れてモノを見る感性はほんとうにすばらしく見習うものがたくさんある。


でもなんだか心に響くと言うよりは・・・ぐるじい~って感じになってしまう。


そして2歳そこらの娘を置いて自殺した母親としてみれば・・・・どうも共感はもてない。


そこが私自身の投影であり・・・・引っかかりなんですよね(笑)


相田みつをさんは「人間だもの」ですからね、、、

一般的な人間世界の枠の中での感情の機微を表現している。


喜怒哀楽の感情に振り回される側の立場にたって、励ましている。


ただその喜怒哀楽の感情に飲み込まれる世界から出たいと思うのであればみつをさん目線では出れない。


その先を見るしかない。。。

励ましてもらって、それで安心していても何も変わらない。


私は・・・・「人間だもの」で、、、、

全てを片付けてしまう事がどうも解せないのだ。


人間だからいいのか??と私は聞き返してしまう。


くるしいことだってあるさ 人間だもの
まようときだってあるさ 凡夫だもの
あやまちだってあるよ おれだもの


人間だから仕方がないと諦めるのがどうも性分に合わない。


つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの


そうなんです・・・・つまづいたっていい・・・で、つまづいて・・・・そこから何を学ぶかが大切。


もしかしたら行間にその学びが盛り込まれているのかもしれませんが、私にはその行間の意味を感じとる事ができません。


にんげんなんだからしゃーねぇよと言い訳して開き直る感性がどうにも居たたまれなくなる。


言い訳ではないという捉え方もできるかもしれません。

私の投影ですからね(笑)


まぁこれは私個人が感じる事であって、多数の方はこれに共感を覚えているわけですから、私の方がマイノリティなのですよね(笑)




だってにんげんだもの・・・・