いつも舞踏の稽古に来る夫婦とその子供(もうすぐ二歳です)
昨日も一緒に稽古したが・・・その二歳児がだんだん人間になってきた。
人間になってきたと言う事は神から遠くなったと言う事。
二週間前まではまだ神に近い存在だった。
先週、トイレでおしっこをする事を覚えた。
そして今週は言葉が口からでるようになっていた。
私達大人とコミニュケーションがとれるようになった。
こうやって人はこの世界に降りて来るんだ・・・・と実感したのだ。
「自我」と言うものが芽生え始めてくると途端にエネルギーが変化する。
エネルギーが荒くなるのだ。
場に直接的に影響を及ぼしてくる。
「自我」が薄いとエネルギーが静かで場を乱さないのだ。
もちろん子供なので「ギャーギャー」言って走り回っているのだけどエネルギーは落ち着いている。
しかし「自我」が芽生え、確立して「私」と言うモノが彼の中で立ち上がり明確になってくるとやはりエネルギーはあっちにぶつかりこっちにぶつかりドタバタし始めるのだ。
まだ人になったばかりですから・・・・エネルギーはドタバタです(笑)
不思議なモノですね。
たった一週間で人間の世界に降りてきた。
それはやはり言葉なんですよね。
言葉が出始めると同時に「自我」と言う「私」が芽生えるのです。
言葉とはやはり人間のモノなのですね。
言葉が人間のエネルギーを変える事を彼の姿を見ているとよくわかった。
言語が神を地上に降ろし、そして人となる・・・・
そしてこの世界を去る時には言語をこの地上に置いたまま帰る・・・・
そういうことなのかもしれませんね。
神が人間に変化する瞬間を見せてもらいました。
でもなんだか淋しいですね。
彼と踊っていると神と踊っているようでしたから(笑)
成長すると言う事はどんどん神から遠ざかると言う事なんですね。
でも
また
いつか
あの場所に帰ります(たぶん)