先日、突然に臆病の方が広がれると書いた。
どうして広がれるのかと聞かれた。


逃げる人と臆病な人は同じではない。
怖さを知り、臆病になる・・・・・・それに向き合える勇気がある。

臆病を克服しようと努力する人の事。。。

それを言っている。


私はとってもミスを怖がる人である。
これは子どもの頃からの癖ではなく、成人してから身についた癖。


看護師になり、たくさんの経験をした。
致命的なミスはしなかったが、誰にでも小さいミスはある。


ミスが発覚したときに体の芯から震える経験をする。
恐らく身に覚えのある医療従事者はたくさんいると思う。


自己嫌悪、罪悪感、自己否定・・・・鬱状態・・・・しばらく立ち直るの時間がかかる・・・・・暗黒の時・・・・
そんな感じなのです。


ミスがあったら次に生かせばいいとか・・・・・ミスを怖がっていたら何もできないとか・・・・一般企業でのミスと医療の世界でのミスは意味合いがまったく違う。


私は今、一般企業で勤めているが、ミスなんて全然怖くない。
やりなおせばいいのである。結果オーライ・・・・そんな感じ。


しかし医療の世界に身を投じている時のミスはやり直しが聞かないケースがある。


だから私は臆病でありなさいと常々、部下に言ってきた。
人を信じるな、自分のやっていることを信じるな。
一度は疑えと・・・・・


怖いのなら怖くなくなるまで確認をしろと言ってきた。


恐らくスタッフの中で私が一番臆病で怖がりだった。
だからものすごくうるさかった(と思う)


そんな中で私と同じように怖がりで臆病な子は看護師としてとっても成長をするのである。
ミスが少なく慎重で丁寧な看護ができる子になる・・・・・


医者もしかり・・・・怖さを知っているドクターは安心できる。治療がとっても慎重であるし、結構勉強している。


事前にちゃんと必要なこと以上のことをやっていたりする。

これは臆病だから、前もって何が起こっていいように準備しているのである。


実際、今の社会で「人を信じる(性善説)」やら「物事をいいように捉える(ポジティブシンキング)」「なるようになる」とういうおおらかさは人生豊かに生きるための定説であるけど・・・


さて・・・・

自分がもし病気になった時・・・・・なるようになる的な人に治療をしてもらいたいか???ということです。


臆病であればあるほど、準備をする。

最善を尽くすということ・・・・・


臆病な方が広がるというのはそういうことです。


ネガティブに捉えがちな性質も、場合によってその道を歩くために、とっても大切なツールとなることもあるのです。